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楽しいことだけ数えて、眠る。

争いの絶えない毎日だ。

6歳娘に朝の着替えを指示して、わたしは味噌汁を作ったり納豆ご飯を用意したり。せわしなく朝ごはんの支度を終えてふと見ると、先ほどと1ミリも変わらぬ姿の娘がある。

お絵かき帳を広げて部屋を散らかしている場合もあるので、事態は悪化していると言ってもよい。

この10分間、なにをしていたんじゃーーー!

とカミナリの1つや2つ、落としたくもなる。そんな小さな怒りの積み重ねが、1日に30個はある。いや、ちょっとカッコつけてしまった。50個はある。

そして思うのだ。今日も怒りすぎちゃったな…と。

保育園に通うわが子。一緒にいられる時間は短い。その貴重な時間、半分以上は怒っているのではなかろうか。もっとニコニコ過ごしていたいのに。

わたしが大切にしている子育てのテーマは「自己肯定感を高める」だ。

多少ツライことがあっても、自分ならなんとかなる。最悪、誰かがなんとかしてくれる。ほどよく人任せな感じと、無敵な愛されてる感を持っていてほしい。そう願っているはずなのに、こんなに怒られてばかりでは、萎縮してしまうのではないか。

そんなわが家では、6歳娘との大切な約束がある。「ベッドに入ったら “今日嬉しかったこと”を5個ずつ言う」。

とてつもなく眠いときは、娘に頼み込んで「3個」に減らしてもらうこともある。ちょっとズルして、忘れたフリをしてそのまま寝ようとすると、すぐにバレる。

娘がとっても楽しみにしている時間なのだ。なにしろこのテーマは、話が異常に盛り上がる。

わたしがひねり出すのは「●●さんとランチして盛り上がった」「仕事がうまくいった」と毎日似たようなラインナップだ。娘の口から出てくる生活は、もっとバリエーションが豊富だ。

「お昼寝の時間に、●●ちゃんとこっそり手遊び歌をした」
「ドッジボールで最後までのこった」
「なわとびが●回できた」
「●●したら、ママがよろこんでくれた」

本当のところを言うと、自己肯定感は後づけだ(もちろん持っていて欲しいのだが!)。もともとは、娘がほとんど保育園の話をしてくれず、もっと彼女の1日を知りたい!と思ったことがキッカケだった。

最初はボソボソとしか出てこない。「ぬりえがたのしかった」。以上、だ。

「え?なんのぬりえしたの?」「どんな色で塗ったの?」「誰と一緒にやったの?」と質問攻めにすると、ようやく話の全体感が見えてくる。

娘は楽しかったことを話すので、嬉しそう。わたしも娘がなにを楽しいと感じて、どんな1日を過ごしたのかが分かって、嬉しい。win-winってやつだ。

きっと、お友だちとケンカをしたことも、悔しかったことも、言いたいことが伝えられなかった歯がゆさもあるだろう。でも、1日の終わりにそんなことを思い出さなくても良い。

笑顔でいた瞬間のことだけを思い出して、眠りにつく。その繰り返しが、きっとありのままの世界を肯定することにつながると信じて。

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