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読書記録16『お探し物は図書室まで』青山美智子

こんにちは、だるまです。2021年4月にフリーペーパー「LOVE書店!」で見かけた本屋大賞候補作『お探し物は図書室まで』を読みました。

結果は2位で、とても面白かったです。クジラも読んでみたいですね。

内容

コミュニティハウスの一角にある図書室の司書さん・小町さゆり(ベイマックス級に大きな女性)と、レファレンスに来た人々の物語。レファレンスに来る人はそれぞれ悩みを抱えていて、小町さんの選書をきっかけに動き出す、ほっこりした本です。

なんだか見たことある設定のように思えるかもしれませんが、お悩み相談室ではなく、ただ本を選ぶだけで一切干渉しないのがさっぱりしていて心地よいです。

推しポイント

1.羊毛フェルト

小町さんは、レファレンスに来た人に本の一覧とともに、「付録」として手作りの羊毛フェルトを渡します。
フライパンや、地球儀、タカアシガニなどかわいらしいものばかり。渡された人はフェルトを眺めながら、自分の人生について考え直し行動に移します。

羊毛フェルトは一時期流行して書籍などたくさん出ていたようですが、先日本屋さんで探しても一冊もありませんでした。手芸が好きなのでやってみようかなと思いネットサーフィンしています。

2.行動で回っていく社会

小町さんは図書室で本を選ぶだけで、レファレンスに来た人の行動まで指図するわけではありません。
しかし、人生に行き詰まっていた人が本をきっかけに少しだけ見方を変えて、行動を変えることで、するするとうまくいくようになる様子が自然に描かれています。
ボタンの掛け違いで、同じ世界が絶望に見えたり希望に見えたりすることが面白いと思いました。

とりあえず行動してみないと出逢えるものにも出逢えない

ということだなと。

おわりに

面白くて午前中に一気読みしてしまいました。

何かうまくいかないなとか、モヤモヤしている、元気になりたいなど気分を変えたいときにぴったりな本だと思います。

かしこ

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