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信州ビーナスライン サウナ放浪記vol.2 【小海町 ヤッホーの湯編】

高原生活2日目。天気も良いし、遠出してみるか…ビーナスラインの裏側へ!(どっちが表か謎;)と思い立ち、岡谷側ではなく佐久方面に向かってビーナスラインを突き進めるとこまで行ってみることにした。
その日は、雲一つない青い空という常套句がまさに当てはまる、突き抜けたブルーの空が印象的な日だった。澄み切った外気は−2度。
このスキー日和に、こんなにスキー場が沢山あるリゾートに滞在中なのに、後ろ髪ひかれつつも全てのスキー場をスルーして、ただただ私はサウナへ向かう。

長野県は広い。北海道、岩手、福島に次いで4番目に大きな都道府県なので、県内移動でも片道2時間はザラにある。今日も車山高原から山を下るのに1時間半、そこからまた1時間ほど佐久の新しい高速を抜けると、どこかで見たようなデジャヴな街が現れた。山間の小さな小さな街の名前は、小海町。
なんで海がない県なのに、小海?と思ったが、これは大昔、八ヶ岳が噴火してできた湖に因んでいるとか。湖=小さな海ということらしい。

ということは、この街には良い温泉がありそうだ…と思い調べてみると、やはりありました。
八峯の湯と書いて、ヤッホーの湯。
見晴らしよさそうな露天がありそうな予感!
ヤッホー!!

名前の通り、山の上にある温泉ということで、小海町のかわいい街並みに立ち寄ることもなくひたすらヤッホーの湯を目指す。運転に集中し過ぎて街の写真を残せなかったのが心残りである…。

しかしこの街、今となっては高速も国道も走っているが、随分と山深いところにあるなぁ…
白川郷みたいに、落武者の郷なのかな?なんて思いながら走っていた。正直、白川郷にいったときは寂しいというか、排他的な山村の不気味さみたいなものも感じたりした。
この小海町は、そうゆう特有の不気味さは一切感じないし、天気のおかげか、爽やかな気持ちで走り抜けることができた。
街を離れ山をドライブするときは、住んだこともないのに、なんだか懐かしい気持ちになってくる。きっと私にもハイランダーの血が流れているのだろう。

といいながら、土地勘は全くなく。さらに、マリウス号の古いカーナビにはヤッホーの湯が入っておらず、あと5km圏内にいるはずが、信じられない酷道を30分も徘徊させられることになった。多分人様の畑のトラクターの道も通り、もはや道のなき道を品川ナンバーのプリウスは泥と草だらけになりながら、アスファルトの道にようやくたどり着いた。

ヤッホー!!!ゴールは近い!!

しかしまたここからしばらく走る。
どんだけ辺鄙なところにあるんだ、ヤッホーの湯…。

施設はわりと最近できたのか、とても新しい。
来るまでの道のりが長く険しかっただけに、ヤッホーの湯はわたしの前では眩しく輝いていた。きっと泥だらけのマリウス号も喜んでいることだろう。君もお風呂に入れてあげたいよ…ごめんよ…

ヤッホーの湯HPより。

浴室内は天井も高く、内湯にも光が全面に差し込んで明るくて気持ちが良い。
露天に出るとその感動はさらに大きなものに。

見渡す限りの山々。
まさにヤッホーといいたくなる見晴らし。
しかし、誰も言っていないのでここは堪える。
ここで外気浴をすれば、言わずもがな天国に一番近いサ活となることだろう。

ヤッホーの湯HPより。
http://www.yahho-onsen.jp/?page_id=8

サウナの方はというと…。
温度は低め、湿度高めなボナサウナ。
広々していて、ピアノBGMに癒されていると、窓の外のアルプスがスイスに見えてくる。
マットも置いてあり、清潔感は担保された素晴らしいサウナだ。温度は遠赤サウナなのでマイルドにじわじわと蒸されることができる。

ヤッホーの湯HPより。
http://www.yahho-onsen.jp/?page_id=8

水風呂
壺の水風呂は上智水の天然仕様という。
上智水…ソフィアウォーター!
入ってみるとキンキンに冷えていて、これは名物になりそうだ。しかしながら冷たすぎて1分も入っていられず、外の露天へ退散。


最高の天気で、きれいな露天風呂から山を眺めながらの外気浴。
東京では今頃みんなあくせく働いてるけど、時間の流れも空気の澄み具合も全く違うこの場所に、全裸で仁王立ちする解放感。脳内でR KellyのThe World’s Greatest が流れ出した。(ふるっ!)
でも、R.Kellyが歌うように、自分が山になったような気分とか、世界で一番になったような、そんな高揚感を山の上の外気浴は与えてくれる。

といっても気温はマイナス2度。

まもなく寒くなり、再びサ室に戻る。
寒いところからまたサウナに戻って、身体があったまる感じも好きだなー…冬のサウナは2度美味しい。

次のセットはとても静かだった。
そして、ふと思った。
こんな山に囲まれた街だったら、ある日突然宇宙人に突然侵略されたり、隕石が落ちてきて街が一夜にして消えて無くなったりしても、すぐ気がつかれないんじゃないか…

そう、まるであの映画に出てきた街みたいに…

なんと。
風呂上がりに知ったのだが、ここ小海町は大ヒット映画『君の名は』の新海誠監督の出身地でもあり、映画に出てきた糸守町のモデルとなっているとファンからは言われている町だったのだ!!聖地巡礼とかしているファンもいるらしい。

四季を通じて美しい場所で育った新海監督だからこそ、『君の名は』や『天気の子』といった
美しいアニメが生まれたのだとおもう。育った土地が感性を育むということを、今までで一番感じた場所だった。
そういえば、久石譲さんも長野県出身だったなー。と思いながら帰り道に聴いたSummer。
まさに信州の情景そのものだった。

八峰(ヤッホー)の湯

長野県南佐久郡小海町大字豊里5918-2
入館料 700円 地元の方は500円
源泉掛け流し あり
アメニティ シャンプーリンス、ボディーソープあり。
ドライヤー あり
洗い場 豊富 
サウナ 1つ
水風呂 冷え冷え
外気浴 あり
駐車場 あり
フロガーポイント サウナだけじゃなくお湯もすごい良い。

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