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祇園さんぽ

三回目の緊急事態宣言で、愛する祇園花月は休館中です。

5月31日の、和牛さん出演予定日のチケットを買っていたのに(涙)

NGKやルミネは、入場者を50%に抑えて開催しているらしいけれど、祇園花月はそれもなく、5月は完全休館。6月はオンライン配信を幾つか。

大丈夫なのかな。万が一、吉本が祇園花月閉館とかにしちゃったら泣く。あの建物は昭和時代(私の大学時代)リバイバル専門の映画館で、何度か映画を見に行きました。恐らく全国的にそうだと思うけれど、映画館ってシネコンに取って代わられて、建物自体がなくなっている事が多いです。三条河原町のミーナがある場所にも、昔は本屋の駸々堂と映画館がありました。やはりリバイバル専門の映画館だった大阪堂島の大毎地下、アングラっぽい雰囲気が好きで、黒澤映画が上映されるたびに見に行ったものです。用途は変わっても建物は残っている、貴重な祇園花月。お願いします吉本さん、これからも月1度は見に行きますから、閉館にしないでください。

…本屋の駸々堂なんて、京都人でも一定以上の年齢しかわからないようなネタでしたね。失礼いたしました。

ちかごろ運動不足から人生最重量をマークしてしまい、週末にはガッツリ歩くようにしています。「真四角さんぽ」と命名しているのですが、京都の碁盤の目を生かして、例えば四条河原町から西に向かって四条通りを歩く→四条烏丸で北上し烏丸通りを歩く→烏丸御池で東に向きを変え御池通りを歩く→河原町御池で南下し、四条河原町でゴール…みたいに真四角のルートを歩くだけ。自宅を始点にして、幾通りもの真四角さんぽルートが出来ますが、どのルートを選択しても落ち着いた寺院を通ることが出来るのは、京都に住む人間のささやかな贅沢だと思います。

今日は祇園花月前を通るルートを設定し、昼前にスタート。

お昼ごはんは祇園花月近く、芸人さん行きつけの「お好み焼き屋あらちゃん」で。店内は芸人さんのサインがぎっしり飾ってあって、でも「情熱大陸」で川西さんが松屋さんに一見さん扱いされてしまった様子を見てしまったから(しょっちゅう来ている筈なのに「今までに来た事あった?」「サイン、貰ってた?」と聞かれてしまった川西さん、不憫すぎw)この店も川西さんのサインないんちゃうやろか…と思っていたら、ありました!2015年3月30日付のものが。M1ブレイク前の、でも賞レースで結果を出せるようになった、和牛が若手として着実に力をつけていた時期ですね。

客は私だけ。本当だったら祇園花月出番合間の芸人さんや、八坂神社の観光客が押し寄せてもおかしくないのに。サインを眺めているうちに、焼かれていないお好み焼きの生地が目の前に運ばれてきて、あ、自分で焼くスタイルのお店だったのか。焼いてもらう方が美味しくて好きだけど、わざわざお願いするのも何だったので、鉄板が熱くなるのを見計らってから自分で焼いて。関西人ですからお好み焼きくらい自分で焼けます。うんうん美味しい。でも京都のお好み焼きって、どこか上品というか、B級グルメ感がないというか…大阪とか神戸とか明石とかのお好み焼き屋さんとは何かが違うのだけど、何がどう違うのか、わからないままです。

お店の方に許可を頂いて、芸人さんのサインを写真に収め、真四角さんぽ再開。漢字ミュージアムでフリーペーパーを貰い(和牛さんとすゑひろがりずさんのインタビューが載っている分)あとはひたすらテクテク歩きます。閉店してしまったお店も何軒も見ました。そうかと思えば来月オープンです、今月はプレオープン期間です!なんてお店もあり、応援のつもりで少額ですが買い物して。

以前ネットで流れてきたネタで、「ごんぎつね」のパロディで「不要不急、おまえだったのか、経済を回していたのは」というのがあって、秀逸なネタでしたが、何だか笑えませんでした。

不要不急を排除した結果、日本の経済も文化も先細りになってしまっています。いろんなものが分断されたコロナ時代を経て、この先日本は、世界はどうなってしまうのか。どんなことがあっても、若い世代には胸を張って生きていって貰いたい。私の子どもたちや、将来生まれる(かもしれない)孫の世代に、幸あれと願わずにはいられません。

何の力もない、ただの地方のオバちゃんである私は、休日ランチを外で食べたり、見に行ける舞台を見に行ったり、ひっそりと自分の楽しみを満たしながら少額のお金を回すだけです。

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