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絶望した時に読むnote 研究で判明した絶望の意外な効能とは? チバユウスケさんにみる絶望との関係性

日々色々なことがあって
嬉しいこと、楽しいことばかりじゃなくて
ツライこと、悲しいこともある

大なり小なり程度の差こそあれ
真摯に生きていれば、絶望することだってある

絶望したときには、お先が真っ暗に見えたり、
もう立ち直れない、どうしようもない気持ちになったり・・・

でも絶望は苦しいこと、悪いことばかりじゃないんです。
これは気休めとかポジティブ思考で言っているのではなく、
研究でもわかっていることなんです。

今回は絶望の意外な効能と絶望との付き合い方について考えていきたいと思います。


■絶望のあとには、○○がある


ハーバード大学の意思決定センターでは、人間の感情についての研究が行われています。

その研究によると、人間の感情は12種類にわけられ、その中のひとつである「希望」だけが、他の感情とは違うある特殊な特徴があるというのです。


その特徴とは、

「希望」は「絶望」のあとにしかあらわれない

ということです。


言い換えれば「絶望」したあとに「希望」があらわれるということ。


絶望の最中は、当事者としては辛かったり、しんどかったりしますが、

私はこのことを知ったとき、絶望のあとに希望が待っているのなら、絶望を必要以上に怖がる必要もないし、気持ちも少し軽くなるような気がしました。

そして自分自身の未熟な人生を振り返ってみても「何だかんだいって絶望のあとに希望があらわれる」と思ったのです。

たとえば、人間関係やパートナーシップで悩んでいるとき

その最中は本当にしんどくて辛いことの方が多いけれど、
他者との間で起こる様々な問題やトラブルは、

・自分が大切に思っていること
・自分が思い込んでいること

など、自分を知るいいきっかけになったりもします。


たとえば、恋人と別れたとき

別れたこと自体はとても悲しいけれど、
別れたからこそ、
恋人だった人以外の人や新しい出会い、新しい恋、恋愛以外のことにも目を向けられるようになったり

確かに絶望のあとには、希望がみえてくるなぁと感じます。


■ロックミュージシャン チバユウスケさんにみる絶望と希望の関係


私の好きなミュージシャンにチバユウスケさんがいます。
チバさんは、以前は「THEE MICHELLE GUN ELEPHANT(ミッシェルガンエレファント)」というバンドを、
現在は「The Birthday(バースデー)」というバンドでボーカルとギターを担当しています。

どちらのバンドでも曲をつくり、作詞はチバさんがしています。

ミッシェルガンエレファントの頃、チバさんは絶望と悲しみをずっと歌っていて、時々希望が見え隠れする感じでした。

なんせミッシェルガンエレファントの1996年のデビュー曲が「世界の終わり」ですから。
デビュー当時から絶望を歌っていたわけです。

悪いのは全部 君だと思ってた
くるっているのは あんたなんだなって
つぶやかれても ぼんやりと空を
眺めまわしては 聞こえてないふり

世界の終わりは そこで待ってると
思い出したよに 君は笑い出す
赤みのかかった 月が昇るとき
それで最後だと 僕は聞かされる


THEE MICHELLE GUN ELEPHANT「世界の終わり」
1996年 デビューシングル
アルバム「cult grass stars」ベストアルバム「THEE GREATEST HITS」収録




俺達に明日がないってこと はじめからそんなのわかってたよ
この鳥達がどこから来て どこへ行くのかと同じさ
エレクトリック・サーカス 燃えあがる空
澄みきった色の その先に散る
エレクトリック・サーカス その先に行く
夜になってから花は咲く


THEE MICHELLE GUN ELEPHANT「エレクトリック・サーカス」
2003年ラストシングル
ベストアルバム「THEE GREATEST HITS」収録



デビューシングルとラストシングルを引用しましたが、ミッシェルガンエレファントの曲には、絶望が色濃く映し出されています。

そんなずっと絶望を歌っていたチバさんですが、ミッシェルガンエレファントの後に活動を始めたThe Birthdayでは、絶望を踏まえて希望を歌うようになったのです。

たとえば「愛でぬりつぶせ」という曲。
ミッシェルガンエレファントの「世界の終わり」とは違って、
曲のタイトルだけをみても希望を感じます。

未来はどれも 同じじゃなくて
選んだ方に 向かうんだから

なぁ パンクス
グチってばっかいねぇで 愛で
愛でぬりつぶせ

あの娘を お前を
この星を愛でぬりつぶせ

The Birthday「愛でぬりつぶせ」2009年 7thシングル
4thアルバム「STAR BLOWS」収録




絶望に 絶望している
ヒマなんて 俺にはねぇよ
本当に 大事なものは
目に見えない 目には見えない

悲しみはもう 捨てていいよ



明日はきっと 
青空だって
お前の未来は
きっと青空だって
言ってやるよ

The Birthday「青空」2018年 20thシングル
10thアルバム「VIVIAN KILLERS」収録


2018年に発表された「青空」を聴いたとき、かつてない程、ここまではっきりと“希望”を歌っているチバさんにとても驚きました。
「あのチバさんがここまで表現するようになるなんて」と温かいものがこみあげ、生きててよかったなと思いました。

様々な経験、年月を重ねて、生まれる曲・音楽には、絶望を踏まえたうえでの希望があって、とても味わい深く愛おしさすら私は感じます。

「絶望のあとに希望があらわれる」というのは、ミュージシャンの作品をみても、確かにそうだなと。
チバさんの他にも私の好きな吉井和哉さんや椎名林檎さんにもこれは当てはまります。

ミュージシャンに限らず、一人のひとの人生においても絶望を強く感じる時期と、絶望を踏まえて希望が全面にでてくる時期があるんじゃないかなと思っています。

思春期やまだ若さ故の青さが残っている20代前半くらいまでは絶望を強く感じやすい気がします。
だからその時期は生きづらかったりすると思うのです。

でも、チバさんのように年齢を重ねるにつれて、絶望をふまえて希望がみえてくるのなら、歳を重ねるのも悪くないし、むしろ年齢を重ねるっていいなと思うのです。


■ヨガに出会って絶望との距離感が変わる


私自身、今思うと10代の頃、20代前半は、色々なことに絶望し、すごく生きづらかった。

自分って何?
生きるって何?
私には生きている価値なんてない

と絶望していたし、

まわりの人のふつうとか常識とかに上手くフィットできなくて、
かといって自分らしさを発揮して生きることもできず、
自分を変えたくても変えられなくて、なんかすごく生きづらかったのです。

でもヨガに出会ったことで、
自分の思い込みとか、自分が無意識に縛られているものに気づいて、
身体が変わって、心もやわらかくなって、
自分や世界に対する見方が変わって、
大嫌いだった自分のことを許せるようになり、許容範囲が広がって、
そしたら視界が広がって、自分の小さな世界が広がりました。

年齢を重ねて色々と経験したというのもあって、
20代の頃よりも30代はぐっと生きやすくなったなぁと感じています。

今でも絶望することはあるけれど、そしてこれからもわたしにもあなたにもきっと色々なことがおこって、絶望することもあると思うけれど、

絶望のあとには、希望が待っているのだから、絶望を拒絶するんじゃなくて、「絶望をふまえて歩いていく」というのをマインドにセットして絶望と付き合っていきたいと思います。



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