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知ってほしいホントのこと「骨盤は歪まない」

「骨盤の歪み」という表現をよく見たり聞いたりします。
自分の骨盤が歪んでいるんじゃないかと不安に思っている方も少なくないと思います。

そんな方に知ってほしいことがあります。

それは、

「骨盤は歪まない」

ということです。


確かに、骨盤の位置が前後左右に傾くことはありますが、骨盤自体が歪むことはありません。

解剖学的に、骨盤そのものが変形したり、歪むことはありません。

医師や解剖学など身体の仕組みをきちんと勉強した人は、骨盤が歪まないことを知っています。
私は、国家資格を持っている医師から骨盤が歪まないことを学びました。

世の中には、「骨盤の歪み」という表現を使って不安を煽り、骨盤矯正のための施術やグッズを売っているケースがたくさんありますので、これを読んでいるあなたは、ぜひ気をつけてください。


骨盤とは、腰まわりにある寛骨、仙骨、尾骨などから構成される骨のことです。
上半身と下半身をつなぐという、非常に重要な役割を担っています。


▼お腹側からみた骨盤

写真 2016-12-03 9 19 00


▼背中側からみた骨盤

写真 2016-12-03 9 18 19


ちょっと想像してみて欲しいのですが、
もし、骨盤がすぐに歪んでしまうような不安定なものであれば、立ち姿勢を保つこと自体困難になってしまうかもしれませんよね?


そもそも、骨盤のまわりは、固い靭帯でぐるぐるまきにされています。
ちょっとやそっとのことじゃ揺るがないようになっているのです。

・骨盤が朝夕など時間帯によって開いたり、閉じたりする
・生理周期によって骨盤自体が変化する
というのもです。


ただ例外的に、女性の場合、妊娠中は出産の準備のため、レラキシンというホルモンの影響で、骨盤まわりの靭帯が緩み、恥骨結合の間(通常は4〜9ミリ)がピーク時で4センチくらい開く等、妊娠前後は、骨盤が変化することがわかっています。
ただそれも、自然と元に戻り、骨が変形するといったことはないそうです。

出産後に骨盤をしめるためのベルトもありますが、私が信頼している医師にお伺いしたところ、骨盤をしめるベルトはやらない方がいいという見解でした。
というのも、骨盤ベルトは、骨盤まわりの筋肉を補佐するので、その筋肉が自力で使われずに衰えてしまうからとのこと。


これまでお話ししたように、骨盤自体は歪みませんが、骨盤の位置が傾くことはあります。

骨盤が前に倒れたり(前傾)
骨盤が後ろに倒れたり(後傾)
左右どちらかに傾いたり…


実は骨盤の位置を決めているのは、股関節・背骨周りの筋肉です。

股関節・背骨まわりの筋肉の
緊張・左右差があったり、
筋力・柔軟性がないと
骨盤の位置が正しくなくなります。


逆に
股関節・背骨まわりの筋肉をたくさん使い
緊張・左右差を解消し、
筋力・柔軟性を高めることで、
骨盤の位置を本来の正しい場所へ
戻すことも可能です。



歪むのは、骨盤ではなく筋肉の方です。

・カバンをいつも左側で持つクセがある
・椅子に座っているとき、足を組むクセがある
・普段の姿勢が、骨盤が後ろに倒れる猫背である
など

普段の姿勢や身体の使い方・動作の積み重ねやクセが、骨盤の位置を決定する股関節・背骨まわりの筋肉の緊張や左右差に繋がっていきます。

まずは、自分の身体のクセを知ることが大切です。


ヨガでは、普段の生活ではやらないような変な格好のポーズをすることで、
普段の生活では気づきにくい自分の身体や姿勢のクセを知ることができます。


そして、股関節や背骨まわりの筋肉をたくさん使うポーズをとることで、
筋肉の緊張や左右差を解消し、筋力や柔軟性を高めて、骨盤を正しい位置に保てるようにアプローチしていきます。


ヨガに限らず、他のトレーニングやエクササイズをするにしても、自分の身体の状態を知ることから始めることが重要です。

自分の今の状態を知らないと、改善しようがないですからね。


自分の身体をよくする第一歩は、興味をもって自分の身体を知ることです。
ぜひ自分の身体に興味をもって日々を過ごしみてください。




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