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#デザイン

一度は解散も考えた──BIOTOPEのカルチャーデック制作秘話

ここ最近、BIOTOPEには組織文化に関する問い合わせが増えてきました。社会をみたときにも、組織文化に注力する企業が増えてきているように思います。 みなさんも組織文化を物語の形で語るフォーマットである「Culture Deck (Doc)」と呼ばれるスライドや文章を見かけたことはないでしょうか。シェリル・サンドバーグに「シリコンバレーから生まれた最高のドキュメント」と絶賛されたNetflixをはじめとして、国内ならメルカリなどさまざまな企業が自社の組織文化を社内外に伝えてい

(無料ダウンロード)新規事業の意思決定の壁を突破する『VALUE DESIGN SYNTAX』

こんにちは。NEWhのビジネスデザイナー・堀雅彦です。 2022年6月に『なぜ【ロジックだけ】で新規事業は実現しないのか? -100件以上のプロジェクト支援から導いた意思決定の“正解“-【実践編】』というセミナーを開催しました。 セミナー内で、紹介したVALUE DESIGN SYNTAXというフレームワーク、その背景にある考え方について、Twitter中心に、想像以上に反響をいただきました・・! 多くの人に興味を持ってもらえたようで、せっかくなので、自由に記入ができる

【深く考えるシリーズ】メルカリの UI がダサい理由を考えてみた。

どうも、UIUX デザイナーのあきです。 先日、メルカリさんがIPOしましたね(IPOの申し込み落選してしまいました、残念)。 ところで最近、非デザイナーの友人から 「メルカリってデザインダサいけど、すごい人気だよね。何がすごいの?」 と聞かれました。 その際、「ちょいダサなデザインだけど、全部すっごいよ」としか回答できなかったので、今回はメルカリの UI について、いまさらですが考えてみました。 また最初に断っておきますと、この記事でお話しするのは「メルカリはダ

優れた戦略をデザインする - ストーリーとしての競争戦略

どうすればもっと良いサービスを作れる? たくさん努力すればできる? 才能があればできる? 【結論】 努力も才能も必要。 しかし最も重要なことは、成功へのストーリーが見えていること。 そして、すべての戦略がそのストーリーの中で展開されること。 ストーリーとしての競争戦略は「成功へのヒント」を教えてくれる本。マーケティングはもちろん、UI デザインにもかなり応用できます。 実践するのは、なかなか大変ですけどね。 優れた戦略にはストーリーがあるすべての戦略がひとつのゴールに向

宗教から逆算するオンラインサロンのコミュニティ設計と運営戦略(おまけのみ有料)

オンラインサロンに入ってみて半年たったのでコミュニティ設計を考える、というnoteの続きです。 前回のnoteでは参加者目線でコミュニティを類型化してみたのですが、今回は主催者目線でコミュニティをどう設計するのがいいのか?というのを探ってみます。 コミュニティ=中小規模の連帯のある集団とした場合、これってビジネスの顧客集団やお店のファンや常連さんとの小さな輪っかでも同じですよね。 つまり、いわゆるコト消費とかストーリーを作れとかマーケ界隈で叫ばれているアレを、どう仕組み

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新規事業開発にデザインスクールの経験が役に立つところと補うべきところ

0から1を生み出すデザイナーに求められる役割は多様になってきています。私が知っている限りでも、事業の創造という文脈において、次のような新しいデザインの役割が存在します。 ・ビジョンデザイナー(ビジョン策定) ・ストラテジックデザイナー(戦略策定) ・デザインリサーチャー(ユーザー調査と機会発見) ・コンセプトデザイナー(事業コンセプトの立案) ・ビジネスデザイナー(ビジネスモデルの構築と検証) ・サービスデザイナー(サービス設計) ・クリエイティブテクノロジスト(テクノロジ

Whyとは何か?を言語化してみる

Whyとは一体何なのか 🧐近年、多くの会社で聞かれるようになった「Why」の重要性。 Goodpatchも例に漏れず、会社のカルチャーの根底に「Why」があります。 今となってはWhyって大事だよねーと抽象的概念で重要性が伝わりますが、実はWhyとは何かという言語化はあまりされてないことが多いと思っています。 今日はそんなWhyを少しだけ深掘って自分なりに言語化してみたいと思います。 Goodpatchが創業期から大事にしているWhyから考える文化Goodpatchが

創造的衝動(Creative Impulse)を起点としたプロジェクトデザイン論

ワークショップの理論的基盤を築き上げた偉人の一人に、哲学者のジョン・デューイ(1859-1952)が挙げられます。教育における経験の重要性を説き、その思想は「真実の教育はすべて、経験を通して生じる」「為すことによって学ぶ(Learning by doing)」などの言葉によって知られています。 デューイの著作は読むたびに発見があり、教育・学習に関係する領域の研究者にとっては繰り返し参照される古典となっていますが、ミミクリデザインでは、現代のイノベーションプロジェクトの設計と

「意味のイノベーション」 TEDxプレゼンの日本語訳

デザインとその周辺を扱うポッドキャストTakramCastでロベルト・ベルガンティ教授の「意味のイノベーション」をテーマに収録をしたところ、Twitter上でちょっとした反響がありました。 イノベーションプロジェクトではよく「デザイン思考」が用いられますが、それだけでは片手落ちです。ときによって「意味のイノベーション」を使ったり、両者の要素を組み合わせたりしていきたい。実際、欧州委員会ではこの二つをデザインの両輪として扱っています。 2017年5月25日にミラノ工科大学で