MORFO HUB

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各所で書いているブログのハブとして作りました。 ここでオリジナルに書いた投稿もあります。 テーマは、神秘主義思想、瞑想法、夢見法、仏教、伝統文化のコスモロジー、現代物理、日本古代史など。 論文形式では書いていませんので、参照文献が知りたい場合はお問い合わせください。

マガジン

  • 神秘主義

    主に自分の書いたブログから転載、編集した文章ですが、NOTEオリジナルな文章もあります。

  • NOTEでのオリジナル記事

    他サイトからの転載、再編集ではなく、NOTE.COMで最初に書いた記事を集めます。後に他サイトに転載することはあります。

  • 夢見・神話・シャーマン

    主に自分が書いたブログから転載、編集した文章です。

  • 日本の思想と宗教

    日本の思想と宗教に関する文章を集めました。主に自分の書いたブログから転載、編集した文章ですが、NOTEオリジナルな文章もあります。

  • 心理学と心理療法

    主に自分が書いたブログから転載、編集した文章です。

最近の記事

高等魔術の秘儀参入のヴィジョン(マルクト→イエソド)

少し前の投稿で、魔術には、目的別で、「秘儀参入」に関わるものと、「願望実現」に関わるものがあると書きました。 本投稿は、魔術師の「秘儀参入」の体験が、どのようなものであるのかを、大体のイメージとして理解していただくためのものです。 魔術で言う「秘儀参入」とは、霊的・神的な世界を体験することで、人格を成長させることです。 本稿では、「秘儀参入」の方法である、「パス・ワーキング」の初歩段階のヴィジョンの旅を紹介します。 「パス・ワーキング」は、象徴によって精密にコントロール

    • 日本の呪術各派の攻撃法・防御法(祓え・調伏・追儺・呪詛・呪詛返し…)

      本投稿では、密教、陰陽道、修験道、神道、民間呪術などの日本の伝統的な各宗教の呪術の防御法と攻撃法を紹介します。 ただ、呪的攻防の方法は、秘密に属する部分が多いので、大まかな部分しか知りません。 私は、瞑想や伝統文化への興味のついでに、呪術について読んでいる程度で、呪術の実践者でもなく、専門家でもありません。 なので、個人的な、忘備録みたいなものです。 最初に、攻防の呪術の種類をあげてみましょう。 防御法と攻撃法とは言っても、この2つは、分離することはできません。 「祓

      • NLP(神経言語プログラミング)は魔術か?

        ドナルド・マイケル・クレイグの『モダンマジック』は、近年で最も優れた実践魔術の入門書という評価を得ています。 この書では、第3版(2010年)から、NLP(神経言語プログラミング)を「魔術」の一種として取り上げています。 NLPは、能力開発的な性質を持つ「心理療法」の一つであり、もちろん、一般には「魔術」として受け止められていません。 一方で、NLPの創始者が、最初の著作のタイトルを「魔術の構造」として以来、NLPでは、NLPの方法を比喩的に「魔術」と表現することが良くあ

        • エンタメ作品の魔法と実際の魔法:技法

          「エンタメ作品の魔法と実際の魔法:世界観」に続く投稿です。 エンタメ魔法と比較しながら、実際の魔法を紹介していますが、本稿では、魔法の具体的な部分として、魔法の種類と技法を扱います。 エンタメ魔法の種類 エンタメ作品で登場する魔法は、分かりやすく見えるのもでないといけないので、ほとんどが物理的な戦闘の道具になります。 具体的には、物理的な「攻撃魔法」、物理的な「防御魔法」、物理的な「結界魔法」そして、身体的な怪我に対する「治癒魔法(回復魔法)」などが主になります。

        高等魔術の秘儀参入のヴィジョン(マルクト→イエソド)

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        記事

          エンタメ作品の魔法と実際の魔法:世界観

          メディアを問わず、現代のエンターテインメント作品では、「魔法」や「魔法使い」というテーマやモチーフが盛んに使われていて、それが衰える気配もありません。 エンタメ作品が描く「魔法」や「魔法使い」は、ほとんどが空想上のものですが、その一方で、「魔法」、「魔法使い」というものは、歴史的に実在してきました。 本投稿は、「エンタメ魔法」と比較しながら、この歴史的に実在してきた「実際の魔法」を紹介します。 まず、最初の本投稿では、両者の世界観について比較・紹介します。 続く投稿では

          エンタメ作品の魔法と実際の魔法:世界観

          量子もつれと時間

          以前、「量子もつれ(エンタングルメント)」が「空間」を創発するというテーマの投稿をしました。 「量子もつれ」と「時間」の関係についても興味を持っているのですが、このテーマについて、時々、ネット上でニュースを見かけます。 私には難しいテーマであることと、ニュースでは説明が短いため、ほとんど理解ができません。 ですが、個人的なメモとして、残しておきたいと思い、これらニュースをまとめた投稿をしておきます。 あくまでもメモであって、私はその内容を理解できていないことをご了承く

          量子もつれと時間

          聖婚、聖娼、性瑜伽

          古代から中世にかけて、世界各地で、「性」と「聖性」は不可分なものとして存在していました。 これを分離したのは、ユダヤ、キリスト、イスラム教による抑圧と、近代合理主義・啓蒙主義による世俗化の結果でしょう。 本投稿では、このテーマに関して、古代オリエント・ギリシャの「聖婚儀礼」と「聖娼」の制度、そして、キリスト教グノーシス主義の「聖婚の秘儀」、中世インドの「性瑜伽(性ヨガ)」、中世日本の「歩き巫女」と「稚児灌頂」などについて簡単に紹介します。 古代メソポタミアの聖婚儀礼

          聖婚、聖娼、性瑜伽

          「葬送のフリーレン」のテーマの考察・解釈

          以前に、アニメ「葬送のフリーレン」の解釈に関する投稿をしましたが、結構、荒い議論だったので、再考した文章をアップします。 ちなみに、今回、私はコミックの13巻まで読みました。 本稿は、アニメを見終わっている人を対象にしていますが、一部、アニメ以降のネタを含んでいますので、その部分ではあらかじめ注意書きを入れます。 魔王討伐の4つの意味 「葬送のフリーレン」の物語は、勇者一行の「魔王討伐」が終わり、帰還するところから始まります。 「魔王討伐」後の物語なのです。 そして、

          「葬送のフリーレン」のテーマの考察・解釈

          ブラックホールがつなげたワームホールと量子もつれ

          現代物理学の世界では、マクロな世界の理論である「一般相対性理論」と、ミクロな世界の理論である「量子力学」を統合することが、目指されています。 この統合理論は「量子重力理論」と呼ばれ、その最終的な形は「万物理論」とも呼ばれます。 現在のところ、「超弦理論」や「ループ量子重力理論」が有望な理論とされています。 一般相対性理論は、重力を時空の歪んだ幾何学構造として表現します。 一方、量子力学は、時空を前提としますが、物質は確率的な存在です。 両者を統合するには、時空の幾何学の揺ら

          ブラックホールがつなげたワームホールと量子もつれ

          マルクス「フォイエルバッハ・テーゼ」の認識論的転換と神秘主義への適用

          「フォイエルバッハにかんするテーゼ」は、マルクスが1845年に書いた哲学的なメモです。 その内容は、先行する唯物論者であるフォイエルバッハを批判しながら、マルクス自身の唯物論を確立するきっかけになったメモと理解されています。 そして、これをもとに、「ドイツ・イデオロギー」が書かれました。 その具体的な内容については、 といった理解がされています。 それはその通りですが、その前提として、哲学の歴史における認識論(認識対象に関して)の根本的な転換がなされていると思います

          マルクス「フォイエルバッハ・テーゼ」の認識論的転換と神秘主義への適用

          竹取物語の源流:隼人と天皇

          少し前に、「竹取物語」の解釈をテーマにした3つの投稿をしました。 本投稿は、直接、「竹取物語」の解釈とは関係なさそうなのですが、その背景として興味深い、「隼人」に関わる情報(海幸山幸神話、天皇、竹、月、九州王朝、丹波などを含む)を紹介します。 古代日本の南九州に住んでいた隼人は、竹文化、月信仰を特徴とし、「竹取物語」の祖型の物語も、隼人に由来すると思われます。 記紀の日向神話は、隼人と密接な関係があり、竹の要素も見られます。 日向神話には、「竹取物語」と類似する異類婚姻

          竹取物語の源流:隼人と天皇

          中沢新一『構造の奥』が語らない純粋贈与

          中沢新一の新著『構造の奥』について、それが「純粋贈与」について語らないことへの疑問をテーマとした投稿です。 互酬の原理と純粋贈与 中沢新一の新著『構造の奥』は、構造人類学の可能性をテーマにしています。 それは、レヴィ・ストロースが持っていた原-構造主義を掘り起こし、未来の構造主義につながることを期待するものです。 その核心は、二項関係の変換体系としての「構造」ではなく、その奥にある複雑で動的な原理です。 中沢は、この「構造の奥」を「対称性の原理」と表現しています。

          中沢新一『構造の奥』が語らない純粋贈与

          歴史の闇に隠されたかぐや姫のモデル

          「竹取物語の宗教観と月信仰1-2」に続く投稿です。 かぐや姫に歴史上のモデルがいたとすると、それは誰でしょうか? あるいは、「竹取物語」には、かぐや姫と竹取の翁の前世がほのめかされているので、その前世として想定されているモデルがいれば、それは誰でしょうか? 「竹取物語」の時代設定は天武-持統-文武期なので、かぐや姫のモデルはこの時代に探すことになりますが、九州王朝論者から筑紫王朝の姫とする説が出されています。   一方、垂仁天皇の妃に「迦具夜比売」がいることから、崇神

          歴史の闇に隠されたかぐや姫のモデル

          竹取物語の宗教観と月女神信仰 2(平安期の神道から)

          「竹取物語の宗教観と月女神信仰 1(古代の神仙信仰から)」に続く後編です。 神道の成立1:清穢観と物忌 現代に続く神道は、その浄穢観と、穢れを祓う物忌の制度として、奈良時代後半の8Cの末ころまでに成立しました。 これは、光仁天皇以降のことで、天皇の系譜が、天武系から天智系に代わってからです。 天武が大きく導入した仏教や道教の要素に対して、神道はその影響を受けつつも、それらを分離して確立しました。 この新しい神道の浄穢観は、神祇信仰の古くからの素朴な浄穢観に、仏教の戒律

          竹取物語の宗教観と月女神信仰 2(平安期の神道から)

          竹取物語の宗教観と月女神信仰 1(古代の神仙信仰から)

          これまで、月信仰に関わる投稿を数本していますが、今回は「竹取物語(竹取、竹取の翁、かぐや姫)」の宗教観と月信仰、そして、その隠されたメッセージをテーマにします。 かぐや姫を迎えにきた月の都の「王と覚しき人」が、かぐや姫に対して敬語を使っているので、かぐや姫は、ただの月の仙女の類ではなく、月の最高女神に相当するような存在であることが分かります。 ですから、「竹取物語」は、月女神信仰をテーマにした物語です。 「竹取物語」は、日本最古の物語とされ、登場人物たちの感情が豊かに描

          竹取物語の宗教観と月女神信仰 1(古代の神仙信仰から)

          光の神秘主義2:インド、エジプト、プラトン主義、ユダヤ・キリスト教

          前編「光の神秘主義1:有史以前、イラン」に続く後編です。 当稿では、ヒンドゥー教、仏教(密教)、古代とヘレニズム期のエジプト、プラトン主義、キリスト教のギリシャ正教のヘシュカズム、ユダヤ教神秘主義のカバラ、西洋魔術の黄金の夜明け団などの、「光の神秘主義」についてまとめます。 古代インド、ヒンドゥー教 古代インドの「ヴェーダ」の奥義書「ウパニシャッド」の哲人、ヤージニャヴァルキヤは、ブラフマン=アートマン=光、と主張しています。 そして、太陽の光が5色の微粒子として、ア

          光の神秘主義2:インド、エジプト、プラトン主義、ユダヤ・キリスト教