手のひらに麒麟

いわゆる社交的なSNSではできないことを此処でやれるのかなと。 由無し事や創作物を発表…

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いわゆる社交的なSNSではできないことを此処でやれるのかなと。 由無し事や創作物を発表する場にしていきます。

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いじめられるかもしれないウチの子について

もしよろしかったら、ご意見やお考えなどお聞かせいただけると嬉しいです。 あ、最初に言っときますが考えすぎとか被害妄想とかそういうのはナシでお願いします。 こちとら親業も20年以上やっておりますので 杞憂ではないことは確かでして。 え~当方来春小学校に上がるムスメが一人おります。 ほかに26歳児と25歳児がおりますが。 その、一番ちびっ子の話でございます。 今日、ちょっと気が滅入る場面を目撃してしまいました。 登園して下駄箱に靴を入れます。 先に靴を脱いだMち

    • Closed memories 3

       とりあえず、現実的なところから対処しよう。  そう言って千晶はその夜やってきてくれた。  家よりふみん家の方が会社近いしね。と、お泊りセットまで完備して。  さらには両手に缶チューハイとお菓子とおつまみがしこたま入ったビニールまで下げていた日には、普通に飲みに来ただけとしか思えないが、昼間の電話で完全に帰る気を失ったふみには心の底からありがたかった。 「…見た感じ、おかしなところはなさそうだよね。」  監視カメラのことを言っているのだろう。来るなり部屋の隅々を調べ始めた

      • コロナ失業まであと4日

        今日は もう完全に最初から現実逃避をするつもりでやってきた。 どうせまた3時間は暇なのだ。 ならもう最初からその時間は 自分がやりたいことをする時間として組み込んでしまえばいいではないか。 発想の転換。 まずは、退職後のタスクリストを作る。 とりあえず今全く職探しをする気にならないのだから このリストを全部つぶしてしまってから次のことを考えるでもいいんじゃないか。 発想の転換。 写真を撮る。 肉体改造をする。 ちょっとずつ先延ばしにしてきた「そのうち連絡しよう」を片っ

        • コロナ失業まであと6日

          今日はとうとうチームで活用するアプリにも入れなくなっていた。 この会社から存在が消えていくのを毎日如実に感じる。 というか目の当たりにすると、 一日休んでそれなりにその日を充実させ ある程度浮上していた精神状態が一気にどん底に叩き落される。 退職まで実はもうあと2回しか勤務がない。 今日を何とか乗り切って、あと2回この虚無感と戦えば 永遠に解放される。 はずだ。 はずなんだけど。 明後日来社したらすでに何もなくなっていたらどうしよう。 自分の権限もアカウントも何もな

        いじめられるかもしれないウチの子について

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        • コロナ失業まであと〇〇日
          3本
        • Closed memories
          1本

        記事

          コロナ失業まであと8日

          物理的に眠い。 という感覚がわかるだろうか? 疲労がたまっているわけでも、 睡眠不足なわけでも、 飲みすぎたわけでも何でもない。 なんだけど、 後頭部に結構な重量の目の細かい網がかかっているような それも何重にもなって脳みそを包み込んでいるような頭のはっきりしなさ。 それを、眠い、と感覚が理解しているらしい。 環境が許せば丸一日でも寝ていられるような 横になるとかゴロゴロするとかじゃない、 本当に眠っていられるような状態。 この感覚を味わうのはもうずいぶん経つけれど、

          コロナ失業まであと8日

          Closed memories 2

          「なにそれ。ホラーじゃん。」  開口一番、今ふみが一番聞きたくないワードを言い放った。  ランチの時ちょっとだけ電話できない?  とメールをしておいた千晶。彼女くらいしか、このメールの不可解さがわかる人はいない。  小学校からの同級生である千晶は、ふみが知る限りメールの差出人との記憶を共有している唯一の人物だ。  元よりほかに、こんな相談ができる相手もいないのだが。 「ちょっと~それホントやめてよ。冗談じゃないんだから。」 「もしくは、普通にストーカーの仕業でしょ。心当た

          コロナ失業まであと11日

          PCを開くと もはや自分宛てのメールはない。 ずいぶん以前に設定された自動転送のメールが いまだに無意味に届く。 一応ひとわたり目を通し 全部削除する。 これが毎朝の日課だ。 ソーシャルディスタンスを保つため、 勤務に復帰した時点で既に席替えが行われていた。 空いている席に適当に、と言われつつも 隣同士に座るなというお達しが出ているうえ、 どこが誰の席か、今日は誰が出社か在宅かそれすらもわからないので 下手に席に座れず、結局休憩室の一隅を4時間陣取ることにする。 もと

          コロナ失業まであと11日

          Closed memories 1

          恐ろしく暑い日だった。 影は真っ黒に濃く、カーブミラーの影はワープホールのように地面に穴をあけている。 そのままそこに飛び込んでいけるような感覚に惑わされながら、 通りの向こうを見た。 何もやってくる気配がない。 もう一度スマホを確認する。 メッセージも着信通知もない。 変わっているのは時計の数字だけだ。 暑い。 このまま待ち続けるのか、 もうあきらめて戻るのか どうしたいのかもわからないまま、ただただ暑さに朦朧としていた。 まだ4月なのに…。 *    * 

          コロナ失業まであと15日

          緊急事態宣言の発令から、まる2ヶ月仕事が休みになった。 5月中には、6月いっぱいの契約満了をもって更新がなされない旨連絡があった。 退職の準備のために3週間出社することになる。 6月2週目から勤務が再開した。 保育園よりできるだけ16時までの時短保育に協力をとのお話もあり、あわせて勤務も週3日10~14時までという、契約上の最低時間数となった。 それでもコロナ休みに入る前と同じく業務があればよかったが、諸々の事情が変わりアウトソースされる業務も極端に減った。 出席のあい

          コロナ失業まであと15日