ストーリーではなく、空気感を楽しみたい|本の紹介#14
この本は、正直、どんな人に勧めたらいいのかわからない(笑)
読んだあと、
「あー、おもしろかった!」とはならないから。
ストーリーを楽しむ小説ではなく、
空気を楽しむ小説だから。
ただ、わかる人にはわかる。
好きな人は好き。
ひとことで言えば、「江國香織らしい」ということ。
(これが伝わってほしい!)
なんてことない日常。
ふつうの人が書いたら、正直、本当につまらない小説になる。
小説にならないはずの日常が、江國香織の手にかかれば、すべてが小説となる。
日常に始まりも終わりもないように、
この小説には始まりも終わりもない。
あらすじを書くことも不可能。
日常を切り離さずに、上手に切り取っている。
だからかな。
実在する誰かの日常をこっそり垣間見ているような気持ちになる。
それも、ものすごい静かな気持ちで。
感情移入とも違う、第三者目線とも違う。
自分が、その場で見ているような感覚。
この文体や描写、空気感は江國香織にしか書けない。
この感覚、わかる人いるかな…。
共有?共感?できたらうれしいです。
…ごめんなさい、今回は上手に本の紹介ができません。
でも、気になる方はぜひ読んでみてください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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