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「うつの入り口」だと言われた日から今日まで②初めてのメンクリ受診から休職

こんばんは。


前回に引き続き、今回はメンタルクリニックを受診してから
休職するまでの流れをお話していこうとおもいます。


はじめてのメンタルクリニック


メンタルクリニックを受診しようと思ったことは
何度もありました。
勇気を出して電話しても、
「予約が埋まっておりまして…1か月先のご案内になるんですけど」
と言われ、「それなら、けっこうです」と行くのを断念していました。

でも、やっぱり行かないとこれ以上はマズイ。
そう思って探していくと、初診でもネット予約できるところを見つけました。偶然、明日の枠が空いていました。
職場に「すみません、今日1日じゃ良くならなかったので、お休みをいただけないでしょうか。明日病院に行こうと思います」と連絡し(診療科は伏せて)、初めてメンタルクリニックに行くことになりました。

翌日いざ入ってみると、人はあまりおらず、待合室は白を基調とした空間。
小児科や歯科にありそうなオルゴールの音が流れていました。
あらかじめ家族構成や仕事内容などを詳しく記入する用紙を渡され、
その後カウンセラーさんとお話をし、診察という流れでした。

ドクターは、物腰柔らかそうな中年男性。
「仕事に行く気力が湧かなくて、どうしても身体が重たいんです……」
と症状や、対人関係について話しました。
するとドクターから
「どうしますか、休職します?」
と聞かれてびっくり。今ある胸のつかえや、身体のだるさをどうにかしたくてメンタルクリニックに来たけど、そこまでは考えていませんでした。
「とりあえず、薬を飲みながら様子を見たいです」
「そうですか。では幸せホルモンを増やすようなモノを1日2回分、お出しします。まあ、うつでいうとまだ入り口なので……」
気負わなくて大丈夫ですよ。
そういう旨のことを言われて帰りました。
(肝心なところが曖昧でごめんなさい。決してネガティブなニュアンスではなかったのですが、「うつ」の言葉がとても重く感じられたのを覚えています。)

事務の方は愛想良い人もそうじゃない人もいました。
同じ待合室にいる患者さんは老若男女問わずいて、
スーツ姿の男性もいれば私より若そうな女の子もいました。

見た目では、どこにでもいそうな普通の人達に見えました。


薬を飲みながらの仕事

メンタルクリニックに行った翌日からは、少し不思議な気持ちで働いていました。
とりあえずどうなるか分からないけど、だましだましでやっていこう。

そう思っていても、だんだん症状は悪くなるばかり。
胃はムカムカするし、夜は2・3時間ごとに悪夢で目が覚める日々。
「また悪夢を見るんだろうか」と、夜が来るのが嫌でたまりませんでした。
めまいや吐き気で仕事に行けない日があるのも相変わらずでした。


「まあ、気持ちの問題でしょうね」

世の学生が夏休みに入る頃。
朝、街を歩いていたら少し気分の悪さを感じました。
「いつものめまいか…?」そう思っていると段々目の前が真っ暗になって、
あわてて近くのベンチに腰掛けました。
座っても気分の悪さは強くなるばかりで、人通りのある場所でしたが
気が付けば、横になって浅い呼吸を繰り返していました。

「この時間はまだそんなに人多くないし、声かけてこないだろうし、そのうち落ち着くよね…」
そう思ってたら、近くの建物の管理人だという男性に

「あの、横になっている人がいるって連絡もらったんですけど。
具合悪いなら救急車呼びましょうか?」

少し面倒そうなその顔と、でも誰かが気にかけてくれたのかという複雑な心境のなか「すみません、お願いします」と伝えました。


総合病院に救急搬送されました。
たまたまお薬手帳がカバンに入っていたのでそれを伝えると、
中身を見た、ベテラン風のドクターの顔色が変わりました。

「ああ……」

それまで懸命にいろんな可能性・治療法などを考えていたんだと思いますが、「ああ、そういうことね」といった様子。

(ほう、メンタルクリニックに行っているとこういうリアクションをされることがあるのね…)

「とりあえず、点滴して検査して、念のためMRIまで撮りましょうか」

結果は異常なし。
結果を伝えに来てくれた若いドクターからは
「検査結果やMRI見ても異常はなかったので、まあ気持ちの方だと思います」
と柔らかく伝えられました。

帰宅後、改めて今日の出来事を振り返ると、助けてくれた方々への感謝・申し訳なさと同時に「こんなことが職場で起こったら地獄だ」という気持ちでした。
同じようなことがあったらまずトイレに駆け込むだろうけどずっと席を外すわけにもいかず、でも今日の状態じゃ同僚に状況を説明するのもしんどい。急に倒れるわけにはいかない…!
まざまざと想像してしまい、強い恐怖を覚えました。

この日を機に、「休職しよう」と考えました。

数日後、上司に時間を作ってもらい、相談。
・春からメンタルクリニックに通院しているが体調が優れない日が多いこと
・職場で実施されているストレスチェックを受けた結果「高ストレス」
・先日救急搬送されたこと

などから休職したい、と伝えると、快諾してくれました。
「仕事を辞めるって言われるかと思ってたから」とのことで、ひとまず辞めて欲しくないらしい。(1年間で3人退職者が出ている部署)

「ありがとうございます。ひとまず2か月お休みを頂きたいと思います」
「ゆっくり休んでね。部署の皆にはいつ伝えようか?」
「急にはなってしまいますが、終礼のタイミングがいいかなと…」
「分かった、じゃあその時に皆に伝えるね」

そんなやり取りをしましたが、結果上司はタイミングが合わず、私の口から

「大変急で申し訳ないのですが最近体調が優れない日が多くて、療養のため明日から2か月お休みを頂きたいと思います……」

と伝えることに。
驚いた様子の人、「まじか」とげんなりしている人、どこか察した表情の人と様々。

上司と話をした後、同じ部署の同期を捕まえて「ごめん、明日からしばらく休むから」と私がメインで抱えている仕事を急ピッチで引き継いでいたので、勘のいい人は何となく気付いていたのだと思います。

いたたまれない気持ちのなか就業時間が終わりました。
「辞めるわけじゃないけどしばらく来れないから」と引き出しの中を整理して、退勤。
自分で決めたことだけど、自分自身も2か月後にどんな状況か分からず、
後ろ髪をひかれる気持ちで職場を後にしました。


今回はここまで。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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