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3Cは何故3なのか

3Cはマーケティングを学ぶ際の初期に知る基本用語です。
環境を理解する為に外部環境であるCustomer=顧客とCompetitor=競合と、内部環境であるCompany=自社について考えます。
3つの要素の頭文字が同じCなので3Cと呼ばれます。
水が100℃で沸騰するくらい奇跡的な一致です。

では3Cは何故3個なのでしょう。
4個5個あっても良いのではないでしょうか。
マーケティングミックスの4P、5つの競争要因のようにもっと数の多いフレームワークはあります。
何故3つなのかを疑問に持って考えた人はフレームワークの使いこなしに一歩近づき、そのように決められたものだからと思考停止する人は無意味なフレームワークの穴埋めに終始することでしょう。

結論から言うと3つが競争の最小単位だからです。
4や5ではいけない理由はなく、構造をシンプルに整理した時の最小単位が3なのです。

顧客しかいないところにビジネスは存在しません。
価値の交換は最低でも二者が必要になります。
自社と顧客がいて初めてビジネスになります。
ただ二者だけでは閉ざされたやり取りに過ぎません。
第三者である競合が割って入ろうとすることで初めて競争になります。
また、自社と競合だけでも競争にはなりません。
何故なら顧客という目的がなければ意味がないからです。
ゴールのない徒競走のようなものです。

最小単位で考えることは物事の理解を早めます。
シンプルに構造を理解した上で要素を足していく分には迷いませんが、最初から要素を増やすと混乱の元です。

ご飯を構成する要素は米、水、熱の3つです。
米を水に浸して熱を加えれば炊けます。
その理解を持った上で塩や昆布や日本酒で炊きあがりを変えてみたり、圧力という要素を加えてみたりすることは容易ですが、初めから米、水、熱、圧力、保湿、旨みと要素を盛りだくさんにしてしまうとご飯を炊くことが難しいように感じてしまいます。

フレームワークは分析を助けるものです。
分析とは物事を分解して理解を促すことです。
分解作業自体が複雑であっては意味がありません。
だから3Cは最小単位である3つになっています。
3つを使いこなせるようになったら、それでも足りなくなったら足りない要素のことを考え始めればいいのです。
初めから複雑にする必要はありません。

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