Studio Q.V.

バイアスブレイクを信条とした企画者。一般的な理論に独自の見解や17年の企画経験を織り交ぜて、マーケティングや自己啓発について語ります。随筆、講演、安請け合いいたします。

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    マーケティングが使えない

    マーケティング的なことを書こうと思って始めたのに一週間遠回りしました。ようやく本題に入ります。 マーケティングが必要、マーケティングが足りない、マーケティング、マーケティング、マーケティング…重要性が声高に叫ばれている一方で、うまく使えていないという会社が多いのではないでしょうか。 私の経験した2社の中小企業はそうでした。 マーケティングは販売施策、マーケティングは広告宣伝、マーケティングは消費者調査…言葉の表面的なイメージや部分的な聞きかじりで判断して、都合の良い言葉

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      • ないものねだりのリスク

        新しい企画提案です。 新ブランドを作りましょう。 新規ビジネスを考えましょう。 こう言った新しさを謳った企画の始まりには大きな罠が口を開けて待っています。 新規だからこそ色々やりたい、新しいチャレンジができる、そんな期待に胸膨らませながら挑み、現実とのギャップに苦しむ結果になります。 アイデアの実現性が乏しかったり、仲間内で意見が割れたり、後押ししてくれるはずの役員が逃げ腰だったり、理由は様々にありますが、一つ大きな共通点があります。 新規度×新規度は成功率に反比例します。

        • セルイン思考、セルアウト思考

          メーカーにおいて企画開発系の部門と営業系の部門は対立しがちです。 企画開発側が顧客価値の観点でものづくりをすれば、営業側は販売店の観点でビジネスの話をします。 逆に企画開発側が売り場での競争について話をすれば、営業側からは顧客視点の話が返ってきます。 不思議と会社組織によってどちらかの思考に偏ってしまう為、協力すべき関係がなかなか築けません。 場所の違いによる思考のズレはどこから生まれるのでしょう。 流通用語にセルインとセルアウトというものがあります。 販売店の視点でSel

          • ライフスタイルを提案する難しさ

            家電量販店のビックカメラとアパレル大手のユニクロが共同出店したビックロが10年目にして閉店となりました。 当時はデザイン家電からライフスタイル家電へと方向性を変えたがっていた多くの家電メーカーにとって新しくて魅力的なものに映ったものでした。 購入頻度の低い家電製品への理解を季節ごとに買い替えを促すアパレルとの相乗効果で伸ばしていきたい、製品ではなく人との関わりを見せることでもっと分かりやすく価値を伝えたい、そんな考えにマッチするコラボレーションでした。 そんな新しい取り組みが

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            野球で商品企画を考えてみる

            ヒット商品だ! 大号令を受けて張り切って企画をします。 自社独自のマーケティングプロセスをたどり、温めた技術や思い付いたアイデアでヒットを目指します。 ヒットと聞くと殆どの人が野球を思い浮かべることでしょう。 商品がトレンドやニーズにマッチして「当たる」ことをバットがボールを捉えたことに準えたのでしょう。 このヒットですが、野球では打者自身が点を取ることができません。 バットに当てることで点が入る場合はホームランですし、足の力で点を稼ぐのはランニングホームランです。 ヒット

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            ペルソナとシーン

            マーケティングにおいてペルソナが重要視されます。 顧客は誰か。 どこのどんな人で、どう言った価値観を持っているのか、それらを明確にすることで提供価値を鮮明にするとともに関係者の意識を共通のものにする手法です。 プロダクトアウトでもマーケットインでもなく、ユーザーインだという表現もあります。 ペルソナが明確になるほど顧客像は鮮明になりますが、当てはまる人口も減っていきます。 ある程度の共感者がいることを想像しながら人物像を組み上げれば、出来上がった人物像に無理矢理感が出てしまう

            アヤマルとアヤマラナイ

            上司の役割とは何でしょうか。 的確なマネジメントをする事、リーダーシップを発揮する事、組織の心理的安全性を保つ事… 上司という概念に与えられる役割と、各組織の文化によって与えられる役割とがあります。 様々ある中で、私が最も重要だと考えるのが、謝る事です。 部署を跨ぐ会議中に部下が問題を起こすことは多々あります。 当然ですが居眠りや暴言といった社会人としての問題行動ではなく、情報確認の不足や遅延といった業務遂行上の問題です。 「そんなことも確認してなかったのか」 他部署から部

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            強さのインクルージョン

            強さとはなんでしょうか。 誰をも打ち倒す力を持つこと。 決して倒れないこと。 心が折れないこと。 様々な考えがあります。 真の強さとは何かについて考えたいと思います。 「武」という字は「矛」を「止」めるという部首からできています。 武力とは打ち倒す力ではなく、力を制御する力であるという考えによる成り立ちです。 暴力としての強さを超えた先にあるものが武の力、そう考えるとやはり武道武術の理念は真の強さと言えるのかもしれません。 しかしここに一つの疑問を投げかけたいと思います。

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            商品力と世界観

            メーカーでは商品力の有無が取り沙汰されます。 店頭販売の商品であれば、店に並べるまでは営業の力、そこから実売に繋がるかどうかは企画開発の力と言われます。 そこで競合に負ければ商品力が無いと烙印を押されるのです。 商品力の有無は3段階で考えられます。 まず他社に対して違いがあるか。 違いがなければ価格と確率でしか選ばれません。 次に他社に対して勝ち筋があるか。 違いが優位にはたらく場合がなければ意味がありません。 最後に顧客が買う理由があるか。 どんなに他社に優位性のある商品

            商品企画戦力の鍛え方

            目的達成の為の大局的な考えが戦略です。 実行手段の内の一行動が戦術です。 戦術は個別の戦力を最大化する為の考えでもあります。 戦力、戦術、戦略、上位の概念が優れているほど下位の概念を補う力があります。 とは言え、戦力の不足を補う為に戦術や戦略があるわけではありません。 戦力の強さは戦術の幅を広げ、戦略実現を支えます。 商品企画における戦力を鍛えるにはどうしたら良いでしょうか。 潜在ニーズを掘り起こすという考え方は真理ですが、全ての兵士に奥義に開眼せよというようなものです。 理

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            尖らせて火花を散らせ

            電子レンジでアルミホイルを使ってはいけません。 バチバチと火花が散り、場合によっては製品が壊れるかもしれないからです。 その一方で、加熱具合を調整する為にアルミホイルの使用を推奨する場合もあります。 取扱説明書をよく読むと書いている場合があります。 例えばエビフライを温める時の尻尾。 身が温まる前に焦げてしまうことがあるので、尾先にアルミホイルを巻くことがあります。 お銚子を温めるときもそうです。 窄まった部分が熱くなりすぎる為、アルミホイルを被せることがあります。 どちらの

            絵本で考える戦略

            半日村という絵本をご存知でしょうか。 教科書にも採用された八郎や、表紙が印象深いモチモチの木などを描いた斎藤隆介氏の作品です。 高い山に囲まれた為に日中の半分しか日が差さず、貧しい暮らしを強いられている村の子供が環境改善の為に山を動かそうとする話です。 毎日山の石を少しずつ湖に捨てることで山を湖に沈めようと頑張るのです。 最初は馬鹿にしていた村人たちも、少し山の形が変わってきたことに気付いて協力し始め、最後には日の差す一日村になったという話です。 絵本らしい話の展開ですが、

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            優れた注意の集め方

            ものが溢れる時代、どんな店に行っても様々な商品が所狭しと並んでいます。 色鮮やかなパッケージ、補足説明をしたPOP、それぞれが購買意欲を高めようと自己主張をしています。 その中で人はどこに注意を向けるのでしょう。 人の五感が認識に与える割合は均等ではありません。 視覚が最大の影響力を持っていて87%、大きく開いて聴覚が7%、更にそこから半分を切って触覚が3%、嗅覚が2%、味覚が1%と続きます。 こう見ると、視覚に影響を与えることができれば8割以上の注意を集めることができると

            正味商品価値

            エクイティという言葉があります。 金融の用語で、資産から負債を除いた正味の価値を意味しており、近年ではブランドの資産的価値を考えるブランド•エクイティ=正味のブランド価値という言葉が登場しました。 プラスの評価からマイナスの評価を差し引いて、正味の価値を判断する、それはブランドだけでなく商品についても言えます。 プロダクト•エクイティ、とでも言うような考え方です。 デザインは良いけど品質が悪い、ユーザー目線での評価としては良い点と悪い点が次々に列挙されていきますが、それぞれ

            能力を形造るもの

            あいつは〇〇大学卒だから、あの人は△△の資格を取るような人だから、優秀な人は違うよね。 憧れと嫉妬と諦めを混ぜたようなドロドロの気持ちを言葉にしても、人は成長しません。 才能がある、能力がある、ものが違う、その根幹は何でしょうか。 才能は生まれながらの能力、そう考えることもできるかもしれませんが、生まれながらの能力を活かしきれない人もいます。 能力を活かす為の勘所を持っているのが才能であって、能力の有無とは違うのではないかと思っています。 私見ですが、能力は知識•意識•権

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            知らないものは買えない

            人は知らないものを買うことができません。 買わないのではなく、買うこと自体ができないのです。 だから知ってもらう為の広報や宣伝と言った認知活動が必要になるのです。 認知活動には2つの観点があります。 質と量の観点と、能動的と受動的の観点です。 まず、質は影響力、量は露出回数を表します。 インフルエンサーによる認知の拡大は少ない回数でも多くの人に影響を与えますし、テレビCMは一回の印象が弱くても繰り返し見ることで意識に刷り込まれます。 多くの場合、質を高めるには知恵を絞り、

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