戦力、戦術、戦略
マーケティングにおいて戦略という言葉が多用されます。
戦の中では戦術や戦力といった言葉があるにも関わらず、誤用や過剰表現も含めて戦略という言葉が使われます。
戦略的投資、戦略的新商品、戦略的撤退…戦略とさえつけば全てが考えられているかのように見えます。
良い商品は戦力ですし、投資や撤退は戦術ですが、戦略的戦力や戦略的戦術とは言いません。
戦略という言葉によって曖昧にされていますが、戦力、戦術、戦略とはどのような関係性なのでしょうか。
戦力はシンプルな能力、性能です。レーダーチャートで表現して比較することができるものです。
数値的に比較される戦力に対して、その差を埋める運用方法が戦術です。物量では劣っても、運用方法によって有利な環境を作ります。
戦術は今目の前の環境に対してどう手を打っていくかを考えるものです。
戦略はその上位概念に当たります。戦術を駆使した結果、満たしたい目的が戦略です。
逆にいうと、長期的な目的の設定がなければ戦略は戦略として成り立ちません。あくまでも場当たり的な操兵に過ぎないということになります。
戦略、戦術、戦力、戦況…言葉は様々にありますが、定義を意識した使用をしないと演出過剰になりますし、言葉に酔って中身のない状況を作ってしまうかもしれません。
くれぐれも安易な言葉選び戦略にはご注意を。
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