漫画「沈黙の艦隊」感想(完結作品を語る! #344)
「沈黙の艦隊」(かわぐちかいじ)
連載期間 1988年~1996年(モーニング)
昼でも夜でも、おはようございます!音楽家のhiro’です。
・hiro’と漫画
高校在学時に1000冊近く持っていて、その後は漫画喫茶(ネットカフェ)で読む日々で、現在も100近い連載中の作品を追いかけています。
「沈黙の艦隊」は、名作中の名作マンガ!
全32巻。マガポケというアプリで全話読みました!
300話を超える長編なんですが、緩急をつけつつも高い緊張感をずっと維持していて圧巻でした!
政治的な部分があるので、そういうのが苦手でさえなければ万人に読んでほしいです!
内容はというと、戦争と平和。
日本人が乗る原子力潜水艦が世界平和の為に強硬手段に出て、世界が動くという話です。
簡単に言うと、原子力潜水艦を乗っ取り独立国を名乗るんです。そして、どうなるか…?
メインキャラは、
艦長である自衛官の海江田。そして、そのライバル的な深町。イメージで言うなら月と太陽。
原子爆弾と海江田という神とすら思えるほどのカリスマ艦長の存在により緊迫感が凄いです!
いやしかし、
考えれば考えるほどに深い内容ですし、それぞれが平和の為に正しいことをしようとしているようでいて独善的であったり少しずれている部分もあって、そこも人間らしく面白いです!
あと、
私が数年前からたまに考えている世界政府・世界市民という考え方が出てきてグッときました!
これを見ているのが日本人なら、日本国内で北海道と沖縄が戦争って考えづらいと思うんです。
分けずに一つにすれば戦争はなくなるかもしれません。
マンガの話に戻ります。
印象的な場面やセリフも多数ありました!
クラシックを大音量で流し、それを敵艦に聴かせる場面。
「監獄の庭を歩く自由より 嵐の海だがどこまでも泳げる自由を私なら選ぶ!!」というセリフ。
白旗を掲げる場面の清々しさ。
難しいことは一切言っていないのに圧倒的な力強さを感じた国連の議場での演説。
ということで、
映画などだけ見て原作を読んでいない人、30年前の作品とは思えないと聞いて気になる人、
現代社会を憂いている右翼および左翼の人にもオススメです!
・終わり方について
国連の議場で凶弾に倒れた海江田は脳死状態になり復帰は絶望的です。
しかし、沈黙の艦隊は行動を止めることはなく、海江田から深町への手紙の「独立せよ」という言葉は世界中の人達に独立を促し、それは宇宙にいる人が「今日の地球は生き物のようだ」と言うほどで世界各地で凄まじい盛り上がりを見せます!
そして、最後の最後。
ありきたりではないですし読者の想像力を信じている感じがとても良かったです!
神のようだった海江田も特別ではない一人の男だったと強く印象付けると同時に、海を泳ぐエネルギッシュな姿に愛と希望を感じました!
終わり方も文句なしです!
ここまで読んでくれてありがとうございました。
「沈黙の艦隊」を読んだことがない人はよかったら読んでみてください。
完結済マンガについては、動画でも語っていますので是非こちらも御覧ください↓
https://www.youtube.com/playlist?list=PL_jdbW5Bz5KltANE26MreYasFwOccSouU
hiro’