見出し画像

【映画レビュー④】+【小説レビュー①】+α

毎週土曜は1週間のうちに観た映画をレビュー。今週は引っ越しがあり、バタついていた事もあり1本のみ‥。

しかも先週レビューを書いた直後に観たので、もうほぼ1週間何も観なかったかのと同じ。かなりのスローペース。

映画だけだと少ないので、今月読み切った小説についても書いてみる。小説においては、1ヶ月で2作品は読みたいと思っていたので、とりあえず達成。


【映画】『疑惑の影』監督:アルフレッド・ヒッチコック 1946年

ヒッチコックといえば『めまい』『鳥』『裏窓』『サイコ』とかが定番だけど、この『疑惑の影』もかなり面白い。

この作品はDVDを購入した。

3年前に、以前勤めていた会社に入社した際の研修が東京の本社であり、連日だったので会社の寮に宿泊。その寮の近くのTSUTAYAのワゴンで新品が500円だったので購入。確か『マッドマックス 怒りのデスロード』も一緒に。

寮にDVDプレーヤーが置いてあったので再生してみると、ちょうど字幕部分が画面に映らないので観ていても理解出来なかったのでとっとと寝た記憶がある。

こっちのポスターの方がカッコいいな。先に貼った方はDVDのジャケット、あれも好きだけど。どっちもカラーで描かれているけど、映画はモノクロ。1946年か、凄く古い。

物語は、主人公チャーリーが大好きな叔父さんチャーリー(名前同じ)が家に突然遊びに来てそのまま居座るけど、その叔父さんは実は殺人事件の容疑者で、その事を隠しながら過ごしている。

けど、チャーリーがそれを見抜いていって、大好きだった叔父さんを見る目も次第に変わっていく。そこから物語がどう動いていくのかが見もの。

先週観た『太陽がいっぱい』もそうだけど、インターネットとか携帯電話とか、そういう類の物が一切ない時代のサスペンスだから、証拠の見つけ方もアナログなんだよね、図書館で新聞調べたりとか。

終盤のテンポの良さは流石というか、ああいうあっさりしたオチは好き。呆気にとられる感じ、ウディ・アレンの近年の作品でもあったな、『教授のおかしな妄想殺人』とか。

なんせヒッチコックの映画はとても面白い。出だしは少し退屈かもしれないけど、それはサスペンスあるあるみたいなもので、どんどんハマっていく。最高。いつか全作品観たいな。


【小説】1.『ノルウェイの森』村上春樹 1987年

上下巻あって、上巻は昨年の12月に読んだ。その後、だらだらと下巻を読み始めて今月の中旬には読み終えた。この作品も大昔にブックオフで購入し、長らく積読していた小説だった。

村上春樹の書く文章は、自分の感性とリンクしてとても読みやすかった。小説は作家によって、スラスラと頭に入る文章とそうでない文章に分かれる。村上は僕にとって前者だ。

この小説は実写映画化された際に、文庫版が書店に多く並んだ。ジャケットは、緑と赤のクリスマスカラーでデザインされており、「恋愛小説」というコピーと共に、当時の女性読者の購買意欲を刺激した。

でもこれは読み進めていて思ったけど、女性読者の期待するようなベタな恋愛小説とは異なる。

まず、主人公ワタナベと、その友人キズキとキズキの恋人の直子。高校生の頃に、キズキが自殺。ワタナベが東京の大学に進学し生活していたら、直子と偶然再会してデートをしたり、1度だけ寝たりする。自殺した友人の恋人と。

その後も様々な濃いキャラクターが登場するんだけど、僕が好きなのは"緑"という女の子。明るくて好奇心は旺盛で、でも家庭環境的に少し闇はあって、ワタナベの淡白な部分に惹かれて近く彼女の可愛らしさ。この子の会話の章が読みやすかった。

後半に行くにつれて驚きの展開を見せてくるので一気に読んでしまったけれど、ラストのオチは賛否両論あるようだ。

自分の頭で考えるけれど、色んな人の意見が知りたくなるのでそこはノープライド、色々読んでなるほどな〜と思った。宮崎駿監督作品なんかでも、「自分で考えてね」という作品が多くあるけれど、僕はこういった作品が大好きだ。受け取った人自身の解釈がそこにある。

まあ冒頭ではワタナベは中年であり、物語は回想の中のお話という事もあるし、時系列は現代な気がするけどなあ。議論出来る楽しみがあるね。笑

【小説】2.『いつか記憶からこぼれおちるとしても』江國香織 2002年

この本も随分前に100円で購入した小説。江國香織、この人は有名だけど作品に触れた事はなかったので、いい加減、読む事にした。

長編だと思っていたけど、短編集という扱いになっている。短編だけれど、物語は同じクラスメイトたちの視点から構成されていて、全く別の世界観の作品が連なっているわけではない。

女子高生の不思議な体験や、家族との関係性でやるせない日常だったり、現実の中でも思春期に体感するようなあのモヤっとした感覚を物語の中で思い起こさせられるというか。

尺自体は短いのですぐに読んでしまったけど、この作家の作品は女性の方が共感しやすいかも、と思ってしまった。こういうと男女差別とかって思われてしまうけど、あくまで傾向の話。

ただネームバリューもあるし、結構楽しみにして読んだけどあまり入ってこなくて悔しかった。他に『ウエハースの椅子』という作品が気になっている(題名が面白いから)けど、どうしようか迷い中。

小説のレビューは以上2作品。来月も書けたら書こうと思う。今読んでいるのは横溝正史の『獄門島』。めちゃくちゃ面白い!


【アニメ】『くまクマ熊ベアー』原作:くまなの 2020年

全12話。年始からゆっくり見始めていたアニメ。これはライトノベルで、後に漫画になっているらしい。僕はアニメだけ観た人。

いや、くま好きとしてこのアニメは絶対に観たいと思ってしまった。主人公ユナはオンラインゲームをしてゆるく生きている15歳の女の子で、ある日そのゲームの中が現実となり、生活していく事になる。(解釈違ってたらすみません)

初期装備で用意されたのがくまの着ぐるみ。だけどこの装備が初めから最強で‥というチート能力を所持した主人公がめちゃくちゃ強いという安心して観られる系統の作品。『ワンパンマン』とかね、とにかく主人公が負けない。


絵のタッチからして萌えアニメ系かな?と思ってしまうけど、これはゆるく観る感じ。ユナが人々のために見返りも求めず、モンスターを退治したり、食料を増産したり、病気を治したりと、とにかく平和。

OPテーマ曲もかなり良く、EDテーマ曲は超かわいい。漫画も読みたいな。というよりラノベをこれまでに読んだ事がないので、手を出してみるのもいいかも。


映画を観るか、本を読むか。どちらもやろうとしても、やっぱりどちらかを犠牲にしないといけなくなったりするね。どうしても時間がかかってしまう。

長くなったけど、この辺で。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?