【取材した怪談238】馬
四十代女性Lさんは幼稚園児のころ、ある特定の夢を見ると夢遊病状態に陥っていたそうだ。
当時、彼女の家族はアパートの2階に住んでいた。
彼女がその夢を見たときは、わんわんと泣きじゃくって、寝床から起き上がって部屋をふらふらと歩いて窓を開けて外に出ようとする。
バルコニーがないので落下するおそれがある。
そのため母親が常に近くで寝て、Lさんの症状が出るとすぐに自分も跳ね起きて幼い彼女を窓から遠ざけていた。
夢の内容は、一頭の褐色の馬が自分の目の前をただひたすら駆け抜けていく映