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にゃんこ隊長は迷探偵 協力者は…

リリィを早く助け出したいと思いながらもいい案が浮かばない。

リリィを監禁してるヤツを野放しにしたくないからなぁ。

忍び込んでリリィを助ける事は、やれなくないけど…

リリィを誘拐して、監禁していた事を法律で裁いて欲しいんだよね。

どうしたもんだろ?

俺様が考え込んでいると…

「トラ兄!

俺らの言葉がわかる人間がいるじゃないですか!

あの人にお願いしましょうよ?」と提案してきたのだが、あの人って誰だ?

「クロ…俺も知ってる人間か?」

「あの人ですよ!あの人!

花園急配のバイク便のお姉さん!

名前忘れちゃった…」

「ありさちゃんの事か?」

「そうです!ありささんならお願い聞いてくれそうだし…」

「確かに!ありさちゃんなら俺たちの言葉がわかるからなぁ…

よしっ!ありさちゃんのとこ行こうか」

「今だったら、事務所にいるんじゃないですかね?

シロボウに頼んで呼んでもらいましょう」

※シロボウとは、ありさが飼っている犬である。

クロとシロボウは、犬と猫の垣根を越えた友達なのだ。

俺とクロは花園急配の事務所へ急いだ。

クロがどうやってシロボウに頼むのか聞いてみると、

「兄貴任せといてください!」と自信満々なので俺は花園急配の事務所前で待機する事にした。

クロが、ニャーとひと声鳴くと…

裏庭から白いもふもふのかたまりが走ってきた。

シロボウ…しばらく見ないうちに綿あめみたいになったな…

デカい…

前はちんまりしていたのに…

クロとシロボウはヒソヒソと打ち合わせ中。

俺は話には入らずに周りに怪しいヤツがいないか確認している。

最近、日中にさらわれるペットが急増しているからな。

俺が目を光らせていないと…

「兄貴!

ありささんが帰って来たら作戦開始です。

夕方に帰ってくるって話なんで…

その時に、シロボウがありささんを連れてきてくれるって言ってます!」

俺が事務所の裏通りに不審者がいないかチェックしているうちに話し合いは終わったらしい。

◇◇◇◇◇◇◇

ちなみに、俺とクロは猫語で話している。

クロとシロボウは動物の共通語を使って会話をしているようだ。

夕方ってのが何時かハッキリしないから俺達は猫のたまり場で時間をつぶす事にした。

猫のたまり場とは、裏路地にある空き地で草ぼうぼうな事もあり人間があまり近づかない為、猫会議や猫集会に使われているのだ。

猫のたまり場に行くと近所の猫たちが集まっておしゃべりをしている。

ウワサ好きなマダム猫の集まりだ。

俺とクロはマダムに捕まらないように公園へ避難する事にした。

ありさちゃんは何時に帰って来るのかな?

とりあえず俺とクロは公園をパトロールしてヒマをつぶすのだった。

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