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Spiritfarer感想、送り方、別れ方。

Spiritfarer、クリアしました。めちゃくちゃ好き。

感想を書いておきたいと思います。
※記事後半、「スピリットフェアラーを通じて考えたこと」以降はネタバレありです。

ゲームの始まり、三途の川?の渡し守っぽい雰囲気のカロンという人物から担当を引き継がれるような形でスタートします。
でもその後すぐ、川というよりは大海原を漕ぎ進んでいくし、最初に出会う魂2人はどうやらステラの知り合いっぽいし、どういうこと??と思っていたけどその後に出会う魂は知り合いっぽさは消えていって、偶然だったのかな~なんて思いつつ、どんどんスピリットフェアラーの仕事を進めていきます。

スピリットフェアラーの仕事

みんなが暮らす船のカスタマイズ
材料と設計図を集めることでいろいろな設備を船に建設できます!
おいしい料理を作るキッチンや、野菜を育てられる菜園など、
船の上での生活を充実させて穏やかな時間を過ごしましょう。

スピリットフェアラーの半分はこの、素材を集めたり育てたりする作業なんですが、これが楽しい!どうぶつの森が好きな人なら結構この部分も楽しめるんじゃないかなと思います。というか私がどうぶつの森もスピリットフェアラーも好きって話なんですけど。

畑や果樹園で、種を蒔いて水をやるだけじゃなく、ギターを演奏して成長を促すんですよ。めちゃくちゃ単純な音ゲーなんだけど、育つのが嬉しいのと音色が優しくて落ち着くので私はよく演奏してました。音楽で植物が成長するって、「ぼくの地球を守って」かよって話じゃないですか。そりゃ好きですよ。(おばさんホイホイ)

動物を育てたり、金属とか木材を切ったり砕いたり、色々と機材も整えながら進めます。
どこかへ向かう道中に、まずはこれを作りながらこっちの作業も裏で進めて…みたいに効率を考えながら組み立てるのも楽しい。そういう細々した作業が嫌いな人には面倒かもしれないですが、私は好きでした。

ただ、あんまり効率を求めず、のんびりやる方が良いって思いもあるんです。だって急いだって、ゴールは、魂をエバードアに連れて行く(成仏させる?)ことだから。
ゆっくり準備する=魂は船に長く住んでくれるってことなんですよね。
各キャラとの会話や食事の準備、ハグなどをのんびりと楽しみながら、ゆっくり進めれば良いのかなと。
あまりにもストーリーの続きが気になるので頑張って効率的に進めてた時にふと、「あれ?こんなに急いで進めたら、早く船から下りて欲しいってことにならない??」みたいな矛盾を感じて、のんびりスタイルに変えました。

乗客達との交流

ストーリーといっても、基本的には「誰かが何かを欲しがってるけど、今行ける場所にはどうやら無さそうだから、次のエリアへ行けるように船を改造しよう」という感じで進んでいきつつ、乗客がそれぞれの思い出話をしてくれる、というものです。
今欲しい物や好きな食べ物、語り口調、思い出話なんかを通じて、その乗客がどんな人物なのかが見えてくるんですよね。
ああそういえば私達って、現実でもこうやって小さなエピソードの積み重ねで、人物像を作っていってるよなあと実感しました。
何人もの乗客のそれぞれが本当に個性的。おおらかな人、シニカルな人、繊細な人、傲慢な人、マイワールドな人…。色々と思い出話を聞いてる内に、第一印象とは違ってきたりするのも、私たちの現実と似ています。

そして、それぞれが自分の納得のいくタイミングでエバードアに行くことを決めます。

スピリットフェアラーを通じて考えたこと

「迷える魂を新しい世界へと送り出す」という説明文からも分かるように、
死をテーマにした物語なんだと思います。
ただ、ステラがスピリットフェアラーの仕事をしているこの世界が一体何なのか、ハッキリと答えを提示されなかったんですよね。
今の時点で私は、2通りの答えを想像しています。(以下ネタバレあり)

1つは、「狭間の世界」。
死後、もしくは生まれ変わる前に立ち寄る場所、みたいなもの。そこで生前にやり残したこととか思い出を振り返って、さあ次の世界へ出発しよう、と決意するための猶予期間みたいな感じでしょうか。
だから、表現が難しいけれど、スピリットフェアラーはターミナルケアにも通じるものがあるのかなと考えたりしました。

次点で、「ステラの精神世界」。
最後の方で、ステラの妹が登場します。どうやらステラも今まさに息を引き取ろうとしている瞬間のようなのです。側に付き添ってくれている妹が、ステラに語り掛ける声が聞こえてきます。
ということは、このスピリットフェアラーの世界は、ステラの走馬灯が形を変えたものとも言える?と頭をよぎりました。走馬灯というか、自分より先に亡くなった人たちへ思いを馳せていて、本当はこう送り出してあげたかった、と想像している世界というか。心の中で、送り直してあげているのかなと。
ただ…そうなると、アトゥルの最後が納得いきません。
ステラがアトゥルとあの別れ方をしたかったはずがない、と思うとこの案の方が弱くなってしまいます。

そういうあれこれを考えながら、自分が、過去に別れた人たちとどういう別れをしたかったか、そして今身近にいる人たちとどういう別れをしたいか、ということにも考えを巡らせています。

死ぬことって、考えたくないんですよね。いつかこの人も死ぬんだ、自分も死ぬんだって、考えたくない。
だけど、考えずにその時が来てしまったら、本当に心から納得のいく別れを迎えることができるのか。
そういうことをテーマにした作品なのかな、と考えていました。

最後に

なんだか理屈臭い話を書いちゃいましたが、スピリットフェアラー、ほんとにおもしろいです。
何といっても一番は、ハグです。
各乗客とのハグが、もう、胸キュンというか、染みます。
皆さんぜひスピリットフェアラーのハグを!楽しんでください♪

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