恋愛小説 なぎさ 第3話

つまんないこと言わないでよ!

昨日、夢の中で唐突に言われた一言が、頭の中から離れない。
誰が言ったのかわからないけど、あれはたしか•••思い出せない。
でも、知ってる顔だった。

思い返せば、夢の中でオレは旅に出ていた。
誰もいない冬の海。
海岸を歩いているのは、オレと彼女の2人だけ。
あたりは真っ暗で、灯台の明かりだけが静かに真冬の海を照らしていた。

どうして、そんなこと言うん?!
なんで一緒におられへんの??
守はどうするん!!!
まだ、あの子5歳やよ!これから父親なしの生活を過ごさせるんか?!!

彼女は、そうオレに泣きながら叫んでいた。

•••守?
だれだ、守って。
オレに子どもなんて••••オレ、なんで泣いてんだ?

•••••泣きながら、目覚めた。
あれ?
オレ、なんで泣いてんだろう?
守って誰だっけ?



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