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初めてかもしれない。自分の気持ちを伝えたこと。

大学帰り、そのまま彼の家に泊まることがあった。

私は卒業研究の佳境を迎えていて、いつもは夕方には帰るものの、その週はやり込みたくて22時過ぎまでいる日もあった。常に何時に終わるか分からなかった。

その日は20時にちかくなって、ようやく研究を切り上げて彼のところへ向かった。彼は車で来ているとのことだった。
どうやら車の友達と会うみたいで、帰りはそのままドライブしようとのことだった。ちなみに彼の趣味は車 🚗³₃ なお、私は車が嫌いです。乗るけれどそれ以上はやめてって感じ。父の車好きのせいで私は嫌になってしまった。

だから、彼が友達といる間、一緒にいても仕方ないので座れる場所を探して本を持って、ひとり、過ごしていた。せっかく研究を早く切り上げてきたのになんだかな〜と思ってかなり不満だった。彼に会いに来たのに、なんで私は1人でいるんだろうって。

きっと今までだったら、そのまま過ごしていただろう。でも、居てもたってもいられなくなって、LINEをいれた。

送信ボタンを押した瞬間、この自分の気持ちのストレートさが表れた文に後悔したけれど、頭に浮かんだまんま打ったこの言葉に自分で「私は彼に会いに来たのであって、放置されるためじゃないよな」って納得してしまったから、やっぱり後悔していない。

10分後に電話がきて、合流して、車に乗って帰ることにした。


私の不満や怒りは頂点にきてたみたいで、
「家(私の実家)に帰る」
「今日はもう一緒にいたくない」
と言っていた。だって、寂しかったんだもん。

LINEしている時も、こうやって言っている時も、
頭の中には “わがままじゃないかな” と懸念していた。私はこんなこと言っていいのかなって、自己中過ぎないかとも思っていた。でも、そんなことないって自分に言い聞かせていた。


彼は道の端に車を停めて、とても謝ってくれた。
いや、走ってる時もだけど、私が聞く耳を持てなくてマフラーにくるまっていたので、車を停めて、改まって謝って、そこでようやく目を見て話した。

なんでもできると思っていた彼も、楽しいことをしていたら時間だって忘れるし、分からないことだってあるし。彼もずっと「ごめんなさい」ってすごく小さくなって言っていて収拾がつかないので、目の前のセブンを見て「ハーゲンダッツ買ってきてくれたら許してあげる」って買いに行ってもらった。

彼が買いに行って1人きりの車の中。なんだか可笑しくて笑いだした。爆笑。涙も出てきた。
わたし、初めて不満を伝えたのしれない。すごくストレートに。いつもだったら、思ったことも頭を通して、伝えるか否かを迷って、伝え方を考えて、そうしてやっとものを言うのに思ったことをそのままストレートに伝えた。すご〜い!私、言えるんだ!って。笑) 自分の成長を感じた。なんでこんなこと、言えなかったんだろうって可笑しくなった。なんて簡単なことなんだろう。生まれて初めて自分を大事にできたような気がしてとても嬉しくなった。


彼はハーゲンダッツを5個も買って帰ってきた。
「反省を数で表しました。高くてびっくりした。」だって。多くない?ハーゲンダッツを最後に食べたのが小学生だったみたいで、値段も見ずに買ってきた。300×5=1500円そりゃあ高いよね。
車の中で私の大好きなストロベリーを開けて、食べさせた。「反省の味」がしたらしい。

彼の家に着いてからもずっと謝ってくれた。「同じような寂しい思いをさせなかったらいいよ。強く言ってごめんなさい」と言ったんだけれど、それでも「ごめん」を繰り返した。仕舞いには泣き出してしまった。「寂しい思いをさせたくなかった。そうしちゃダメだった」と。

◇◆◇

今までも数回、私としては似たようなことがあった。
その時は何も言わず、終わったあとで「寂しかった」と言っていたけれど、きっとそれだけじゃ、私の思いが伝わって無かったんだなと今回のことで思った。
放置されるために来たんじゃない」なんてストレートすぎて傷つけてしまうかもしれないと一瞬は後悔したけど、あの自分の思いのまんまのストレートさだから、伝わったような気もする。

今までずっと我慢していた。寂しくてもどうしようもないって。相手ばかりを優先して、自分の気持ちに蓋をして、知らんぷりしてやり過ごしていた。
でも、それじゃ “わたし” って人が誰かとといる意味なんて無いよね。一緒にいるなら、思ったことや感じたことを伝え合わないと、いつかその関係には終わりが来てしまうだろうし、我慢して一緒にい続けるなんて相手にも自分にも失礼だ。

「私は生きづらい」なんて思っていたけど、それは自分のせい。私の性格とか育った環境ばかりが原因じゃない。思ったことが言えないなら、生きづらくなるよね。自分の思いがひとつも通らないんだもん。なんなら思いが通る可能性は永遠にゼロなんだもん。

言いたいことを言うのは、確かに簡単じゃない。
・相手との関係性
・勇気
・自分を大切にする考え

いろんなことが必要かもしれない。でも、言わないと永遠に「生きづらいまま」だ。「思いが伝わる可能性はゼロ」のままだ。だから、一度は、自分がいちばん信頼している人に、まずは思い切って伝えて見てほしい。本当に貴方のことを考えている人なら、素直に伝えたことに応えてくれると思う。

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