強欲ですね。
ぷかぷか浮かぶ海月を観ました。
ばしゃんと跳ねるイルカを観ました。
すいすいと泳ぐ小魚の群れを観ました。
私は水族館に行くのが好きです。
旅行とセットだと思うほどには好きなのです。
私は水が苦手です。
海もプールも避けて通るほどには苦手なのです。
水族館というエンターテイメントが生まれても尚、私と海の生き物は本当の意味では交わっていないのだと思います。
ここで母の話をいたしましょう。
母が病気になる前の趣味はダイビングだったそうです。海に潜って、水中フィルムカメラで魚の写真を撮っていました。水中から上がった後は、スケッチブックに彼らの絵を描いて記録したそうです。同じ目線で撮れる母が羨ましく思います。
海を疑似体験でなく、味わえること自体が羨ましいというわけではないように思われます。
自分が知り得ない世界があるということがずるいと思ってしまうのです。
時折、自分が強欲すぎて困ってしまいます。
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