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企業研修。受講者に合わせて資料を毎回作り変え、伝え方や運営も変える。

社員向けの企業研修において、
講義形式ではなく、考える時間を提供しています。

大人が学ぶというのは、
情報を入手する/新しいことを覚えることよりも
自分自身について考える、
特に、自分がどのような思考を回しているのか、
どのような前提の上でものを考え、物事を捉えているのか、
己の思考を理解することが重要であると考えて、研修を組み立てています。

覚える研修ではないので、皆さんが、いかに考え、自分自身の思考の癖や、前提(思い込み含む)に気づけるように支援をしていくので、
講義はほとんどありません。

その代わりに、問いを投げ掛け、対話をしていきます。

とはいえ、研修のテーマ・目的に沿って、最低限の資料は必要なので、
スライドを用意したりもします。

PPTを準備する際も、今回の受講者がどんな特性があるかによって、
内容や表現方法を変更します。

例えば、コミュニケーションのスキルとレーニンをする場合でも、
コミュニケーションとは何か?について
そもそも、の意味合いや目的などを考えてもらうのですが、
参加者が技術者(開発系)の場合、論理性が高い方が多いので、
コミュニケーション理論などを多用することで、
納得感が高まります。
同じ技術者でも製造系の場合は、文字で理論を説明するよりも、
写真やイラストを多用し、目で見て直感的に分かる表現に変更します。

とはいえ、開発系・製造系で綺麗に分かれるわけでもありませんので、
当日の受講者の反応を見ながら、次回の資料を作り変えていきます。

また、受講者によって、議論が盛り上がり時間が長引くこともあり、
プログラムを組んでいても、その通りに進まないことも多々起こります。

その都度その都度、受講者の理解の状況、疑問の量、議論の盛り上がり等にも合わせて、資料形式の変更に加えて、内容についてもアレンジを加えながら進めていきます。

既成のプログラムパッケージを運営するのではなく、
材料を揃えておいて、その場でライブで料理をしていく感じ。
何が出来るかは、その回・その場で、毎回異なります。
例えば、グループ討議でホワイトボードに議論内容をまとめてもらうのですが、その内容は、みごとに同じものはありません。

その人だから、そのグループだから出てきた内容であり、
そのやり取りの中で、自分の考えとの違いから、逆に自分自身を省みることになる。

リフレクション(省察)は、教えることが出来ません。
自分で考えるしかないのです。

ですから、いかに研修内で考えてもらうか、という仕掛けをしていきます。
その一つとして、考えるという行為がスムーズに進むような
材料や環境を提供するために、
受講者の特性に合わせて、資料を変えている訳です。

毎回、毎回、資料を作成していくのは、簡単ではありませんが、
受講者の反応が明らかに違ってくるのを目の当たりにすると、
この作業も無駄ではないな、(必要だな)と感じています。

明日も頑張ろう~



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