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【日本全国写真紀行】 27 茨城県北茨城市平潟

取材で訪れた、日本全国津々浦々の心にしみる風景を紹介します。ページの都合上、書籍では使用できなかった写真も掲載。日本の原風景に出会う旅をお楽しみいただけます。


茨城県北茨城市平潟


アンコウと温泉の漁師町

 福島との県境にある北茨城市。太平洋に面した風光明媚な海岸線は、茨城県の中でも屈指の観光スポットとして人気がある。その中で、自然の入江を利用した漁港を持ち古くから栄えてきたのが平潟である。江戸時代には、山形の酒田港から江戸に向かう東廻りの海運寄港地となり、商業地としてもにぎわいを見せていたという。

 実際に足を運んでみると、ほんとうにこじんまりした漁港だ。港の東に薬師堂、西には八幡神社があり、奇岩にも見える海食崖かいしょくがいに両岸を囲まれ、おだやかな波に何艘かの船がたゆたっている。

 港に向かって建ち並ぶのは、温泉旅館や民宿。ここは良質な温泉が湧出する地で、寄港した漁師たちが体を温める郷土温泉として古くから親しまれてきた。今も温泉は残っており、平潟温泉として知られている。

 そして、平潟といえば忘れてはならないのがアンコウ。平潟港は、日本でも有数のアンコウの水揚げ港であり、新鮮なアンコウを使ったアンコウ鍋、そのルーツともいえるどぶ汁の発祥の地でもあるのだ。


※『ふるさと再発見の旅 関東』産業編集センター/編より一部抜粋


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