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22皿目 “ カツはカツでも、魚のカツ ” 風のレストラン|元気の出るカツカレー

取材で日本全国を飛び回っている編集チームの一員・T郎が、旅先で食べたカツカレーをゆるーく紹介していきます。ご当地ものや地元の名物というわけではありませんが、いつも頼んでしまうのがカツカレー。旅先で食べるカツカレーは、旅の開放感が背中を押す「ちょっとした贅沢」であり、旅の続きを楽しむための活力の源なのです。


カツはカツでも、魚のカツ

しまなみ海道は本州と四国を結ぶ三つの高速道路のうち、いちばん西に位置する西瀬戸自動車道の愛称です。広島県尾道市から愛媛県の今治市まで、瀬戸内のさまざまな島を経由しています。サイクリングロードとしても有名ですよね。島、橋、瀬戸内海の風景を楽しみながら風を感じて走るのはさぞかし気持ちが良いんだろうなと納得です。

村上水軍の拠点だった来島


しまなみ海道の今治側の付け根に、サンライズ糸島という施設があります。今治北ICの近くです。サイクリングターミナルと名付けられていて、宿泊施設、レストラン、展望台などがあり、まさにサイクリストにとっての拠点となる場所ですが、車でのドライブでもサービスエリアのように使うことができます。


この日のお昼はこの中にある「風のレストラン」。来島海峡を一望できる絶景のレストランです。


地産地消をうたっていて、ブイヤベースやパエリア、カルパッチョなど、ちょっとオシャレなメニューが目につきます。ハンバーグも美味しそうだな〜。

と迷っていると、見つけてしまいました。「来島真鯛のカツカレー」1200円。今治産の真鯛をフライにしたとのことですが、魚のカツカレーか……。まあ、トンカツだけじゃなくチキンカツカレーだってあるし、でも魚のフライって、カツなのかな。そもそもカツってなんだろう……? この連載の意義を揺るがしかねない命題にぶち当たってしまったので、このテーマは一旦忘れることに。「メニューでカツって言ってるんだし、美味しければいいじゃないか」ということで真鯛カツカレーを注文しました。



数分後、とってもオシャレな器に盛り付けられた真鯛カツカレーが到着。


カツと一緒に、素揚げされた野菜やエリンギが添えられていました。
ルーはとってもフルーティーで、甘いですが深みがあり、手が込んだ一皿という印象です。カツは(魚なので当然ですが)柔らかくサクサクとしていて、白身だけあってあっさり食べやすい。とても上品なカツカレーでした。

ちなみに、カツとはカツレツの略で、語源は英語の「cutlet(カツレツ)」、さらにはフランス語の「Côtelette(コートレット)」が元になっているということです。食材にパン粉をつけて揚げたもの全般をさすので、魚でもカツですが、魚介類を材料にした場合は「フライ」と呼ばれることが多い、ということでした。連載22回目にしてやっとカツの語源に触れましたが、これで安心して牡蠣フライ……もとい、牡蠣カツにも挑戦できます!


風のレストラン
愛媛県今治市砂場町2-8-1


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