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武術物理学(パンチ編)

みなさんはメイウェザーのジャブを見たことがあるだろうか?🥊
正直、人が認識してから動いてかわせるスピードではない。
むしろ、人が出せるハンドスピードなのか?とさえ思う。
あのスピードに匹敵するジャブを打てるのは世界広しといえども、
井上尚弥ぐらいだろうか?

僕はあのジャブを見て思ったことがある。
ヒトという動物が意識して出せるパンチのスピードではない。
メイウェザーや井上尚弥を見てわかるように、
スピード重視で軽いわけではない。
相手を崩したり、ストレートだと言われる威力も担保している。
ジャブの使い分けがあるので、
全部とは言わないが、スピードと威力は両立している。
それを行う方法、
それは

反射だ❗️🌟

それしかない。
トップアスリートは競技に限らずほぼ使っている。
基本的には伸長反射を使っているのだが、
ほかにも色々な反射を無意識に使っている。

じゃあ、それを使えばいいじゃんと思うかもしれない。
ここで書いたら読んだ人のハンドスピードを上げる自信はある。
もちろんある程度できる人に限るが、
かなり簡単に少なくとも今よりスピードと威力は上がることは
間違いない。
もっと進むと、石で殴られたようだとか、
運動エネルギーだけでなく痛みという意味でも威力を増すことだろう。
しかし、あえて書かない。
それはなぜかと言うと

怪我をするからだ❗️

自分の力で怪我をしている人を見たことがあるだろうか?
急に走り出した時、急に何かに手を伸ばしたとき、
そういった時に腰や膝に急激な痛みが走るのだ。
サッカー選手などであれば、
ボールを蹴るのを空振りして怪我をすることもあるし、
野球選手ならバットを空振りして手首を痛めるなんてこともある。

これがおかしいと感じなければならない。
ヒトというものは
自分の力で自分の身体を傷つけるようなデザインになっていない。
ここで傷つけるというのは負荷をかけて筋肉を傷つけるという意味ではなく、
靭帯の損傷や骨折をイメージしてほしい。

これは不意に動いた時に反射を使ってしまって、
自分の予想を遥かに上回る力が出てしまって、
怪我してしまっている。

正しい姿勢を守っていたら、
こういうことは起きないし、
意識して反射を使えれば、自分の予想を上回る力を
意識的に使えるということだ。

そう!この反射を意識して使うためには

正しい姿勢

が必要なのだ。
武術物理学での正しい姿勢は、
『手でうけた力が足裏から地面に抜ける姿勢』と定義づけている。
いや、関係ないだろとか、僕はそうは思わないという人もいると思うが、
大事なのは明確に定義づけることで、
それは各々やってもらえたらいい。

正しい姿勢がないのに反射を使うと、
力の流れが途切れたところで、力が爆発し、
自分を怪我させる。

力の流れが途切れがちなところは
・力んでいるところ
・関節
・アライメントがズレているところ

などがある。
これらは見た目でわかるところとわからない部分があり、
このひとは同じ形なのに怪我をするとか、
このひとは同じ形なのにすごく力を発揮するとか、
ひとによるところが大きい。
それはあくまで前提である手でうけた力を足まで流せているかどうかだ。

基本的にはフォームが綺麗になるのだが、
稀にフォームが無茶苦茶なのに威力を発揮する人というのがいる。
それはその人のバランスなのだ。
どこかの部位に無理がないならそれでいい。

ということで、
メイウェザーや井上尚弥のハンドスピードと威力は
『反射』が実現している。
つまりパンチの練習はこの『反射』をいかに使うか、
いかに精度を上げるかという練習になる。
そしてそのためには基本的な構えを追求しなければならない。
僕はメイウェザーの練習の動画をみた時(音が遅れて
見えるジャブみたいな動画)に、
手の位置を非常に意識しているように見えました。

知ってか知らずかわかっているんでしょう。
そういう練習をしていました。
『反射』は勝手に動く部分がある上に、
力の出力が高いので、暴れ馬のようなものです。
それをコントロールするという練習が必要ということです。

そういったことをわかって指導する人が増えたらいいなと思う
今日この頃です。

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