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腰の位置と腹と肚

一般的な腰の位置とはどこのことだろう。
おそらくくびれているところを指すのではないだろうか。
ファッションとかだとそうなのだろう。ベルトをつける位置とかを腰とする西洋文化の影響だ。別に悪いことではないが、使うTPOによって腰というものはどこを指すのか定義していかないといけない。

運動や武術においての腰は骨盤の高さになるだろう。両側股関節の高さだ。そして、その中心のあたりを肚とすると僕は思う。そして、ヒトの動物としての動きは肚からくるものだ。その力は理に適っている。だから武術家の多くは動物を観察することが多いのだ。

腹はお腹だか、肚は肚なのだ。女性の場合は子宮の位置と思ってもらっていいと思う。肚が充実すると身体が丈夫になる。では、肚が充実するとはどういう状態なのか。

色々表現があるのだが、論文を見つけたので、科学的なアプローチをするという意味でこれでいこうと思う。

IAP呼吸を行う。

腹圧呼吸と訳されることが多いのだが、どのような呼吸かというと、腹式呼吸は息を吸う時にお腹を膨らまし、息を吐くときにお腹を凹ませる。
腹圧呼吸は息を吸おうが吐こうがお腹を膨らませておく呼吸だ。

これは明治以前までは割とみんなが行っていたことになる。
なぜかというと和服を着ていたからだ。これができないと着崩れてしまう。

やったらわかるのだが、これをしているだけで姿勢はある程度は改善する。特に柔らかいソファなどで腹圧が低く、グンニャリと座ることの多い肚に気が溜まっていない姿勢でいるひとだ。

昔の日本人は皆これができていたことになる。
それは他国からすると恐ろしいことで、圧倒的な身体の強度をもつ国民性ということになる。

固定記事にも書いているが、尻を締めることも大事だ。

尻を締め、肚に気を溜めて腹圧を上げるこれだけで、かなり肉体は強くなる。トップアスリートは往々にしてデベソなのだ。
ただ、いいことばかりではない。これには非常に大きいマイナス点がある。それは

くびればなくなること

だ。女性にはあまり良くないかもしれない。昔の日本人が寸胴だったのはこのためだ。さらにお尻と胸周りを鍛えればくびれは無理やりできなくもないが、それは本来持っているバランスを崩すことが多い。日本人にはあまり向いていないバランスだと思う。

最終的には自分の骨格が設定しているバランスを感じることが最も大事だと思うのだが、現代人は内観する力が弱いように思う。

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