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弱者や被害者を作り出す思想が流行ると、国民全員が赤ちゃんになる

弱者や被害者を作り出す思想は、かならず全員が弱者を目指してしまう、という終末を迎える。最近の男性差別問題はこれで、精神的な去勢に等しい。インポ野郎は退場せよ!と宮台先生だと言いそうな、そんな雰囲気が世界中に満ちている。今起きてることは、最強の被害者・被差別者のポジションを競い合う万人による万人の闘争だ。
せんじつ、日大の偉い男性が理事長女性である女性をパワハラで訴えるという事件があった。驚愕すべきは、社会の重要なポジションの人間までもが、このような弱者レースに参加してしまう時代になった、という時代の大きな変化。これはすごい事である。「大人」という考え方や文化、それを引き受ける人、が居なくなりつつある、という事なのかもしれない。皆が大人を降り赤ちゃんになる世界。
「今日、モノくんに給食を勝手に食べられました。いやだったです」先生は、私のほうを向いて謝罪するように言った。小学校の頃のぼくは毎日終わりの会で謝ってばかりいた。なんか今の世の中は、幼稚園とか小学校のような雰囲気が漂ってる。皆が終わりの会で文句を言う側になりたがってる。被害者です、と言ったものが勝者になる世界。その世界で生き抜く為の最適解は「ぴえん」して大人を降りるという事である。天皇やローマ法王がパワハラを訴える世界。人類全員がぴえんして赤ちゃんになる世界。ママ〜!!
しかし、一つ重大な疑問がある。そのようにして全員が赤ちゃんになった世界で、だれが大人をやるんだろうか?

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