遠くの方で閉じていくような空を見ながら、ああだから高いところは嫌いなのだ、と思う。はね除けてもはね除けてもやわやわと青いヴェールを垂れ下げてくるようで、この世界…
スノーデン第八遊撃部隊からの「カイル」作戦はその遊撃に裂ける人数と価値がその数分の作戦にあるかどうかという至極単純で、そして馬鹿馬鹿しい議論の果てにその機会を逸…
あの山を越えていくにはどうすればいいのだろうか あの谷をまっすぐに落ちて底につけばいいのだろうか あの草木を踏みしめて崖を登ればいいのだろうか あの根を掴んで体…
ときに、東の隗史の都より彼の人のもとに来た文化人の言う。「野棘の中に頭骨があります。あの頭骨は賢人のものでしょうか。それとも愚者のものでしょうか」 先生は答えた…
それは暗い目をしてわたしを静かに見つめている。 わたしは黙って本を閉じる。 「こんな遅くまでどうしたの」店主の間延びした声が鼓膜を擦る。 わたしには何もない。 …
あんたの手は白いやね。 そう言ってやると家事もしない悪い手だァねとあの女が答えるので、そんなこと言いたいんじゃねえよ姐さん勘弁してくんなイ、と声をその華奢な肩に…
磨
2016年2月22日 21:52
遠くの方で閉じていくような空を見ながら、ああだから高いところは嫌いなのだ、と思う。はね除けてもはね除けてもやわやわと青いヴェールを垂れ下げてくるようで、この世界には逃げ場がない、と思えてしまう。丹念な整備を経てなお固い操縦桿を強く引きすぎた手のひらは、春先から夏までの間に引き攣れてこわばり、そちこちに赤く擦れた肉刺(まめ)を作った。装填をしている朋輩などは戦車の遠心力に振り回され、重たい弾に指を
2016年1月12日 09:32
アキバフクロウのクッピーちゃんがかわいくてアイコン。
2014年11月5日 21:17
へいあん
2014年11月1日 01:35
スノーデン第八遊撃部隊からの「カイル」作戦はその遊撃に裂ける人数と価値がその数分の作戦にあるかどうかという至極単純で、そして馬鹿馬鹿しい議論の果てにその機会を逸したまま潰えていった。噂によると敵の蹂躙を埋伏したまま見送らざるを得なかった星がみっつの参謀は、翌日に毒を呷ってその血でもって本部のテントの裾に全軍特攻作戦をしたためた挙句に両手の爪が剥がれるまで石灰石の地面を掻き毟って死んでいたらしい。い
2014年9月15日 02:21
あの山を越えていくにはどうすればいいのだろうかあの谷をまっすぐに落ちて底につけばいいのだろうかあの草木を踏みしめて崖を登ればいいのだろうかあの根を掴んで体を引き上げればいいのだろうかあの土に爪を食い込ませて獣のように土の下にいるみみずなどが爪の下で裂けていくかもしれないあの山を越えていくにはあの星をあの星を目印にしてただまっすぐに落ちて登ればいいだけだっ
2014年6月25日 22:09
ときに、東の隗史の都より彼の人のもとに来た文化人の言う。「野棘の中に頭骨があります。あの頭骨は賢人のものでしょうか。それとも愚者のものでしょうか」先生は答えた。「それは今から賢人になる人のものである」「ではなぜあのような寂しい場所にうち棄てられておりますのでしょうか」文化人は問いかけた。「大いなる墓(注1:大君墓。大きな墓、きらびやかな墓)を築き、その人が賢人となれるようにお祭りするべき人
2014年6月10日 20:50
短歌とか
2014年6月8日 15:35
ユーリ・ケラーネ少将追悼会場
2014年6月8日 03:57
豪熱マシンガンパンチ
2014年6月8日 02:11
それは暗い目をしてわたしを静かに見つめている。わたしは黙って本を閉じる。「こんな遅くまでどうしたの」店主の間延びした声が鼓膜を擦る。わたしには何もない。おまえ以外何もない。
2014年6月7日 23:12
あんたの手は白いやね。そう言ってやると家事もしない悪い手だァねとあの女が答えるので、そんなこと言いたいんじゃねえよ姐さん勘弁してくんなイ、と声をその華奢な肩にしなだれかけるつもりで弁解する。果たしてあの女は肩越しに振り向き、いいのサ、と殊勝なことを言う。いいんだヨ、本当のことさァね。でもあんたが帯を締めるとこを見るのがおれァ世界で一チ番好きだよと、声に出す代わりに蚊遣りの線香に火を入れ