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小説感想 喜多嶋隆 著作 「潮風キッチン」

#喜多嶋隆 #潮風キッチン #角川文庫 #つぼ屋 #魚市場 #葉山 #ストレングスファインダー #お金の価値

潮風キッチンの感想

久しぶりに喜多嶋隆さんの
小説を読む事になりました。

まず気になるのは、喜多嶋隆さんは、どんなプロットを描いて
この小説を書いたんだろうという事です。
ストレングスファインダー的に、私は
戦略性=分析性をもっていまして、いろいろと
散策して、分析するのが好きなようです。

分析

登場人物
主人公:海果
 ニックネーム「ボケナス海果」
       茂おじいちゃんは漁師、居酒屋「つぼ屋」を運営
       しかしもう他界、おじいちゃんから魚のさばき方等
       教えてもらう。
       母エミ、19歳の海果を置いて蒸発、おじいちゃんの店
       「つぼ屋」を次いで、看板ママさんだったが
       ある日居なくなる。
       貧乏生活が始まる。
さぶ主人公:愛 父はIT会社を立ち上げて家に帰ってこない
      母は倫敦亭の娘だが、リンパ腫を患って長期入院中。
      コンビニのおにぎりやサンドイッチが夕食
奈津子:海果の高校の同級生、プロのウインドサーファーを目指す
    何かと海果の心配や面倒を見てくれる
一郎:実は幼少の海果を知っていた、野球選手 漁師 妹を死なせる
   海果のおじいさんと、一郎のおじいさんが漁師仲間だった。
葛木:信用金庫勤務、融資係、つぼ屋に融資して崖っぷち、
   ラーメン屋の息子、実は信金が融資しなかったので店がつぶれ
   みんなの助けになりたくて信用金庫に勤務した。
   一人娘は里香、父の背中を見て心が揺れる
古藤:榊プロモーションで慎のマネージャーをやっている
慎:役者、今は葉山で映画のロケ中、向井監督にスカウトされた
  ライカで写真を撮るのが趣味、うつむきダイヤリーという
  インスタグラムをやっている。父が政治家に立候補しようとしている。
  映画の相手役は今井朝美、変食
向井監督:をスカウトした映画監督、つぼ屋で映画のロケを提案
竹田先生:中学の頃、海果の担任、今は愛の担任、一郎の友人
角田青果店の娘:つぼ屋で慎が座った席で食事をした八百屋の娘

料理
お刺身定食
タコライス
シーフードパスタ
ペペロンチーノ
天然クレソンのゆで卵サラダ
玉ねぎのドレッシング
マヒマヒバーガー

ここまで書いて、やっぱり思うのは
どこまでプロットを書き上げてから、登場人物たちに
魂を吹き込んでいったのか?
その作業を横でみてみたいと思っています。

戦力外通告

海果も愛も親に捨てられた戦力外通告
市場で捨てられる魚も戦力外通告
形の悪い野菜も戦力外通告
それをはねのけて前向きに生きていく
そんな物語でしたね

もちろん葉山の海風、切ない物語
そして恋・・・ですね

最後に

あとがきにも、喜多嶋隆さんは色々書いています。
私はもう一つ、この物語に隠された
喜多嶋さんのメッセージがあるように思います。
それは、貧困です。
今の日本、確かに豊かなのかもしれません。
しかし、給食費が払えない子供たちもまた存在します。
親にかまってもらえない子供たちも存在します。
そんな日本の中で、貧富の差は大きくなっているのではないか
特に小人19号で職を失った親たちが、どうやって子供にご飯を
食べさせていくのか?
教育をどういうプロセスで与えていくつもりなのか?
そんな裏の想いがあるのではないかと感じました。
最近ある方とお金の話をしました。
年収が300万円の人の1万円と年収1000万円の人の1万円
同じ1万円だけど、年収300万円の人は1万円をものすごく大切に
扱うのではないだろうか?
そんな話をしました。
経済価値は同じ1万円でも、それを使う人の心で
価値価格はものすごく差があるように思います。
そんな話をした時に、喜多嶋隆さんが今回発刊した
「潮風キッチン」が私のココロを抉っていった。
そんな事を最後に書きまして。
今日は終わりにします。

本当はLEGOの日だったのですが、
今日は都合がありLEGOに参加できませんでしたので
小説感想をお送りしました。
本日も最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
皆様に感謝いたします。


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