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あとがきのようなもの #5【2020年11月】

 先月掲載した記事についての覚書です。

11/3 あとがきのようなもの #4 【2020年10月】

 月に一度の反省コーナー。このnoteは個人的な作文の基礎練習および実験のための場だと思っているので、実のところ読者のことはあまり考えていない。それにも関わらず、読んだり、いいねをくれたり、コメントを投稿してくれる皆さまには感謝しかない。いつもありがとうございます。

11/6 mono-lessの文体練習 #15 【辞書】

 ただ辞書で引いた意味を並べただけのように見えるが、どこまで言葉を分解して調べるかという掘り下げの度合いや、文意を通すために「意味」と「意味」の間で細かい調整が必要だったりして、思いのほか面倒だった。
 口当たりは#2【大袈裟】に通じるところがあるが、こちらの方がより無機質な印象を受ける。やはり言葉の定義によらず「自身の感覚で言葉を選ぶ」という行為は、それだけで固有の人間臭さが漏れ出てしまうものなのだろう。

11/10 新しい官能表現を考える会 #4

 以前「このコーナーはいかにして逃げるかがテーマ」ということを書いた。今回は「短歌で上手く逃げられないだろうか」と、たまたま引いた三単語でなんとなく試したら出来てしまったので掲載した。思いのほかリアクションをいただいて嬉しかった。

11/13 mono-lessの文体練習 #16 【具体名】

 レーモン・クノー版にも「固有名詞」という似たテーマがあるのだが、原作にはないオチが思いついたので書いてみた。実は書いている最中にそれとは別のオチが浮かんできて、どちらにしようか迷った経緯がある。最終的にはわかりやすい元々のオチのままにしたが、せっかくなのでもう一つの結末である最後の一文を下に書いておく。バカバカしい決定稿とは違い、不気味な後味だが、どちらが良かったかは読者の皆さまの判断にゆだねたい。

写真には、恋人である石谷朱音とシェアして食べた、という旨のコメントが書かれている。

11/17 日々のあわわ #2 【forever with you】

 仮タイトルは【樹に落つる涙】。決定稿のタイトルは、PS版ときめきメモリアルのサブタイトルから。
 先日ふと古いHDDを漁ってみたところ、大学時代に書いていたブログの下書きをいくつか発見。これはその下書きにあった数行の短い記述を言わばリアレンジしたもので、そこには十五年ほど前の自分と今の自分の文章力の差を測りたいという意図もあった。読み比べてみると、話を膨らませる力と語る力は少なからず成長している……と自分では思っている。
 この記事とは別に、自分なりに学んだ語りの技術を一度しっかり応用してみようと書き始めた記事があって、結局その文章は二か月くらい取り組んだ果てに頓挫してしまったのだが、本記事ではその記事で使おうと考えていたテクニックをコンパクトに応用できたつもりだ。

 11/20 mono-lessの文体練習 #17 【単位】

 レーモン・クノーの原作にもある、ただ何かを羅列しているタイプの作品。こういった出オチ記事でも、店員は「人」、客は「名」と区別するなど、多少こだわって書いてたりします。

11/24 盤があるなら嬉しいです #7 【KIRINJI 20132020 / KIRINJI (2020)】

「今月、音楽コーナー書いてないなぁ」と思い、何かレビューするアルバムが無いか探していたところ、灯台下暗し。KIRINJIがあるではないか。
 KIRINJIは自分の人生にとって非常に大切なバンドなので、本記事は休日を利用し力を入れて書いた。ツイッターのフォロワーをはじめ、多くの方々に読んでもらったようで、閲覧数もいいねの数も定期更新開始以来トップの記事となった。

11/27 mono-lessの文体練習 #18 【勝利に次ぐ勝利】

 仮タイトルは【対抗意識】。
 一人称の記事が多いので「たまには三人称を」と思い、書き始めた。アイデアは悪くなかったけど、勝ち方のバリエーションが乏しかった気もしている。【敗北に次ぐ敗北】を書くときがあれば、もう少し頑張りたい。

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