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散文

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日記 2024-06-28

長い午睡を経て、お風呂へ。外は一日雨だったので、雨戸をしていて、外気に触れたのは、朝、最…

伊吹 一
1日前
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小学生はなぜ下校しながら走るのか

 机を窓向きにしてから数日。すこぶる調子がいい。机に向かっている時間はもちろん、机に向か…

伊吹 一
1か月前
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机を窓向きにする。

 昨日の夕方の小雨から夜にかけて割と強い雨が降って。それが止んで、今日は曇り空だけども、…

伊吹 一
1か月前
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小雨がんも

日曜。あっという間に夕方。曇天。ポツポツと小雨が降っている気配をベッドに横たわりながら感…

伊吹 一
1か月前
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散文「りんごを輪切りにして食べる」

器用じゃない。字もあまりうまくない。左利きだけどそうだ。というか、左利きだからそうだと思…

伊吹 一
4か月前
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散文「安西さん」

安西さん、という知人がいた。安西さんは安西ニシヤスというペンネームでラジオの放送作家の仕…

伊吹 一
4か月前
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ふて寝

ふて寝というのは、いわば、世界にゆだねて回復する方法で、自分でなんとかマインドセットするとか、そういうのとは間逆な行為だと思っていて。 パチンと店じまいして、それで、眼を閉じてしまえば、あとはなにをどうしてくれているのかはよくわからないけれども、すやすやして、あるいは、へんてこな夢を見ているうちに、眼を開けば、もう元気が出ているという、魔法のような方法で、この自分を外側にゆだねてしまうような運動として、とても豊かなものがあると思う。 小学校低学年くらいの頃だったと思う。母

散文「大葉」 2023-10-06

料理は好きだけど、手の込んだ料理はつくれない。 といっても、ローストビーフとか、チャーシ…

伊吹 一
8か月前
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散文「夕方はやさしい」 2023-08-27

引っ越しをして、もうすぐ二ヶ月になる。あまりに狭い部屋から、ちょっと狭い部屋へ引っ越しを…

伊吹 一
10か月前
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散文「夕陽」 2023-05-15

彼女と僕のかたちに、遠くの夕陽が影を与えていて、それを見た僕は、思わず泣いてしまった。涙…

伊吹 一
1年前
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散文「公園」 2023-04-09

 夜中。お腹が空いて、ペヤングの大きいサイズのやつ(二人前のやつ)をファミマに買いに行こ…

伊吹 一
1年前
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散文「夏休みの宿題と」 2023-02-20

誰からどういうふうに見られているのかは分からないけれど、話すと「意外」と言われるのが、夏…

伊吹 一
1年前
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散文「変身」 2023-1-5

ありがたいことに年始から毎日のように打ち合わせがある。 目の前のパソコン画面に映ったプロ…

伊吹 一
1年前
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散文「サイダー」 2022-11-29

お風呂から出て、サイダーが飲みたくなったので、家からほんの少しだけ歩いた場所にある自販機へ。 通りがかった公園では、若い男女がなにやら話し込んでいる。別れ話だろうか。あ、違う。二人が一緒に笑ったから。よかった。 なんで昔から夜が好きなんだろう。お酒も飲めないし、夜遊びとはなんの縁もない人生なのに。 と、ふと、日中にはあるはずの影が暗闇に溶けていることに気づく。夜は自分と世界の境界線が曖昧になるから好きなのかもしれない。 サイダーを買った。140円。お隣のコーラは180円