【損しない選択術】なぜあなたはいらないものも買ってしまうのか。
こんにちは!心理学講義の時間です。
あなたは買い物に行った時、
ついつい買う予定のないものを買った経験はありませんか?
その買い物を後で後悔したり、
ほとんど使わずに放置されていたりしませんか?
あなたも僕も人間はみんな感情を持っています。
他のどの生物よりも合理的ですが、
他のどの動物よりも感情的です。
そして感情は理性を簡単に突破してしまい、
合理性や論理性はよほど意識しない限りは機能していません。
心理学ではこの不合理性を研究し、
人間がなぜ後悔したり損したりするような選択をしてしまうかを
行動経済学という新しい学問を作ることによって証明しています。
そこで今回は!
【損しない選択術】なぜあなたはいらないものも買ってしまうのか。
について解説します。
それではやっていきましょう。
①価格のバイアス。
あなたに今欲しいものがあるとしましょう。
どれはとても高額で、例えばMacBook。
価格は仮にとあるあなたの家の近くの店舗で125,000円としましょう。
買おうかどうか迷っていると、
ショッピングサイトで検索したら124,000円でした。
しかし、到着まで2週間かかるようで、
家の近くの店舗ならすぐに持ち帰れます。
しかし、通販で買えば1,000円ほど安く買えます。
パソコンで作業をしたいのでなるべく早く欲しいあなたは
店舗で買うことに決めました。
ではこちらの事例を。
あなたのスマホに飲食店のクーポンが届きました。
1000円のハンバーガーが700円になるクーポンです。
あなたは今日別のものを食べる予定でしたが、
いつも高い1000円のハンバーガーが安くなる。
ちなみにいつもは牛丼屋で節約のためにも500円以下のものを食べています。
しかし、クーポン券のお買い得さに惹かれて今日は少し贅沢をしました。
これに近い選択をしたことはありませんか?
MacBookでは1000円の損
ハンバーガーでも200円の損。
どちらも時間の制限や割引の欲求によって損失が出ています。
2週間待てば1000円余分に財布の中にあり、
いつも通りに牛丼屋で済ましていれば確実に200円の損失は防げました。
もし人間が合理的な判断を下せるのなら、
冷静に考えてどちらも安く済むような選択をするはずです。
しかし、人間はそんな選択をすることはほとんどありません。
あなたは現在目の前にある欲求を満たすためなら、
損失などに注意を向けることはないのです。
②相対性のバイアス。
心理学者であり行動経済学者のダンアリエリー氏は、
以下のような実験を学生に行いました。
ニュースレターを買うならどの選択肢を選ぶかという実験で、
学生には次の三択を選ばせることにしました。
1.ウェブ版だけの購読 5,900円
2.紙媒体での購読 12,500円
3.ウェブ版と紙媒体のセットでの購読 12,500円
あなたならどの選択肢を選びますか?
この研究で学生のほとんどが3のセット購読を選択しました。
あなたももしかしたら3を選んだかもしれませんね。
なぜなら相対的に見て3番が一番お得だからではないでしょうか。
では下の選択肢だとどのように選びますか?
1.ウェブ版だけの購読 5,900円
2.ウェブ版と紙媒体のセットでの購読 12,500円
あなたはどれを選びましたか?
おそらく1を選んだんではないでしょうか?
この被験者も1を選びました。
このように選択肢を絞られるとお得感もなくなってしまいますよね。
しかしおかしな話です。
もし人間が合理的な生き物であったなら、
どんな選択肢であれ、常にセット購読を選ぶはずです。
しかし選択肢が変われば、あなたは選択を変えてしまう。
比較対象を絞り過ぎてしまうということは、
誤った選択をする可能性を高めてしまうかもしれないのです。
③無料の力。
このような場面を想像してみてください。
あなたはエナジードリンクが嫌いなわけではないですが、
わざわざ買うことはしません。
しかしある日曜日の午後。
渋谷駅でレッドブルの無料提供をしていました。
そこには長蛇の列が並んでいて、
あなたもその列に誘われるように並びました。
受け取るまでに15分。
あなたは無料でレッドブルを手にすることができて満足しているでしょう。
しかし、次のような場面だとどうでしょうか。
あなたは普段、エナジードリンクは買わないです。
しかし、とある日曜日の午後。
レッドブルが期間限定で10円で買えるキャンペーンをしています。
10円ということもあって、そこそこ並んではいます。
しかしあなたは普段レッドブルを飲むことはありません。
あなたは時間をかけてその列に並びますか?
もちろん安いから並ぶかもしれませんが、
無料の時よりも考える時間は長いでしょう。
列に並んでおく時間も必要だし、
安いとはいえ、コストはかかります。
これに近い体験をしたことはきっとあるでしょう。
Amazonプライム会員の人は日頃から無料の力に作用されています。
アマプラは会員ならお急ぎ便や日時指定便が無料になり、
買い物で付与されるポイントも優遇されますし、プライムビデオも無料で観れる。
月額費は500円程度ですが、
無料に惹かれたので500円を支払っている人も多いはずです。(僕もです)
しかし、合理的に考えれば毎月確実に500円の損失をしています。
自分の一貫性を守るために、あなたは500円以上の元を取ろうとしませんか?
なるべくAmazonで買い物をしたり、
プライムビデオをたくさん観たりして、500円以上の価値を得ようとします。
しかし、そのせいで欲しいもの以外のものもついつい買ってしまう。
あなたは無料に惹かれて損をしていませんか?
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