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50代からの人間関係:適度な距離の大切さ

「50代からの生き方」をテーマにした本を読むと、「孤独に強くなる」「人間関係の断捨離をする」といった提案がよくされている。

私自身は、幸い一人でいることが好きな性格なので、比較的孤独に強いタイプだと自覚している。

そして、コロナ禍を境に、気の合わない人とは自然と会う機会がなくなり(気乗りしない誘いは断るに限る)、現在交流があるのは好きな友人だけという恵まれた環境になった。

50年を生きて実感しているのは、「人生で最も苦痛なことは、興味のない人、気の合わない人と時間を過ごすこと」だ。

若い頃は、プライベートでも多少苦手な人がいても、何とかうまく付き合っていく必要があったかもしれない。しかし、50代以降になれば、気の合う人とそこそこ仲良くできれば十分だと思う。

もういい年をした大人同士なのだから、お互いのプライベートにあまり立ち入るべきではない。ベタベタした近すぎる関係は遅かれ早かれ決裂する可能性が高いと自分に戒めている。

そんなわけで、ご近所付き合いも基本的には"Hi"と笑顔で挨拶だけすれば、十分と割り切っている。心身の健康のため、毎日のようにウォーキングに出かけるので、自然と近所に顔見知りが多くなった。お互いの名前は知らなくても、顔を見て、自分を認識してくれる人がいるのはありがたいことだ。

一方、最近はひとりの時間や、家族と過ごす時間だけで十分満足してしまい、他人と一緒に過ごすことを疎かにしがちな自分に「これでいいのか?」と問いかけてもいる。老化現象なのか、もともとの内向的な性格に拍車がかかっているのか、人を家に呼んだり、呼ばれたりをやや面倒に感じてしまうのだ。

何でもかんでも面倒くさがっていると、そのうちに生きているのも面倒くさくなってしまいそうなので、そこは自分を律していきたい。

人は人生の節目ごとに、新しい出会いと別れを経験する。50代に入ったからこそ、過去の人間関係を振り返り、これからの関係作りを見直す良い機会なのかもしれない。

大切なのは、他者とある種の適度な距離を保つことである。孤独は楽しんでも、孤立はしないように、周囲の人とのちょうどよい距離感を大切にしていきたい。

一人の時間も大切にしつつ、外の世界とも薄くでも結びつきを持ち続けることが、50代からの生き方のポイントなのかもしれない。


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