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皐月朔 旅の記憶その4 函館逍遥
明けて4月23日、メインイベントは「函館の女」と「津軽海峡・冬景色」です。
そう、はるばる来たぜ函館へから津軽海峡で海鳴りを聴くのです。
とはいえ、出発までは函館観光。
まずは海岸沿いに西洋建築が並ぶエリアに移動します。
と、歩き始めたら、赤い靴の女の子が。
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あれ? 横浜じゃなく? と思ったら、モデルの少女が母と別れたのは函館だったそうで。知らなかった。そして、帰宅してからちょろっと調べたところ、実は異国には行かないまま孤児院で亡くなったと知りました。貧困ゆえの悲劇でした。あの物悲しいメロディは鎮魂歌ゆえだったんですね。
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そのすぐ側には、こちらは自らの意志で海を渡った新島襄の銅像が。人生について考えさせられます。
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そして公園にはこの人、ペリー提督の銅像も。横須賀住みにはお馴染みのお方です。歩いているだけで幕末から明治初期に至る、大きな歴史のストーリーから小さな庶民のエピソードにまで触れることができました。期せずしての歴史散歩です。
また、建物散歩でもあります。洋館の美しさは言うまでもないですが、
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素敵な和建築も一杯で、建築好きにはたまりません。
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さらに北海道ならではの北方民族資料館へ。アシリパさんにご挨拶、の気分です。
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資料が豊富で、もっと時間に余裕を持って訪れるべきだったと後悔しきり。でもこの時点ですでに函館再訪を決意していたので、次は三時間ぐらいここにいるつもりで参りましょう。
なにせ五稜郭に行けなかったことだし。
五稜郭を私に諦めさせたのは、このひとたちなんですけど。
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食い気に負けました。でも、さすがに海鮮食べずに函館を去ることはできないでしょう。そもそも私、大のイカ好きだし。
食べたのは自由市場内の市場亭です。
運のいいことに、雲丹は地物でした。時期によっては他所産のこともあるようなので、注文前に要チェックですね。また、波が高かったということでイカ刺しは百円アップでした。そんな時でも海に出てくれる漁師さんに感謝です。
そうそう、運が良かったといえば、函館で有名なソーセージ屋のカール・レイモンがこの日からセールをやっていたんです。そのせいで行列がすごかったんですけど、でも40パーセントぐらいお得だったので仕方なしですかね。ソーセージもまた、私に五稜郭を諦めさせた戦犯であったわけです。
函館の味を堪能している間に、フェリーターミナルに行く時間になりました。いよいよ「津軽海峡・冬景色」を洋上で歌う、自分史上屈指のメモリアルタイムが迫っています。
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名物ガラナで喉を潤し、態勢は準備万端……ですが、さてどうなりましたでしょうか。続きは明日に。
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