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癸卯葉月 処暑 四国行 夏休み編その5

廿九日 午前

朝一番、朝食も取らずに駅に向かう。
今日は土佐を通り抜け、讃岐山中は大歩危まで一気に歩を進める予定なのだ。
駅で待つこと数分、やってきた列車は鉄道ホビートレイン!

ホビートレイン三男坊

嬉しすぎて車体の外観写真を取り逃すという失態を演じる。
天気も下り坂で、四万十川も昨日ほどは美しい川面を見せてくれない。だが違う表情が見れたのがこれもまた旅情、と自分を慰める。

霧にけぶる沿岸

ところが、乗り換えの窪川駅で乗り換え列車を待つ間に雨もあがり、土讃線ではふたたび車窓が楽しくなった。窓際の席ではなかったのであまり写真も撮れなかったのが無念である。

海の向こうに島が

高知駅に到着したのは約4時間後、ここでわずかな乗り換え時間を利用した本日のメインイベントの到来だ。
高知駅の名物駅弁「かつおのたたき弁当」の受け取りである!

保冷剤できんきんに冷えたカツオのたたき

知る人ぞ知るこの弁当、今回の旅の主目的だったと言って過言ではない。
生ものなので、デパートの駅弁大会などで売られることもない、まさに高知駅に行かなきゃ食べられない希少弁当なのだ。よって、万全を期して事前予約していたほど、力が入っていた。

鰹の輝き

旨さは……まあ言うまでもなかろう。
くさみが一切ない分厚い身には適度に脂が乗り、噛みしめるほどに旨味が口中に広がる。冷やご飯に合うかだけが心配だったがそれも杞憂、食べ終わるのがもったいないほどの美味を味わった。
今回は高知市には立ち寄らないため、現地での「土佐のかつおのたたき」はこれが食べ納め。だが、それにふさわしい逸品弁当だった。

ごちそうさまでした。


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