「視聴型」から「参加型」へ|他社との差別化を叶えるオンラインイベント企画のポイント
このnoteでお伝えすること
このnoteでは、2023年にLayerXが開催した2つのカンファレンス事例を通じて、「他社との差別化を叶えるオンラインイベント企画のポイント」をお伝えします。ポイントは、企画編・配信編・番外編の3パートに分けてまとめています。
自己紹介・サービス紹介
私について
LayerXというITスタートアップで、「バクラク」のマーケティングを担当しているMonepi(X:@pippi7777usagi)と申します。
前職ではTikTok Japanにてイベントマーケティングを担当しておりました。
LayerXでも引き続きイベントマーケティングを担当しており、ウェビナー・カンファレンス・BtoB展示会など、「バクラク」を知らない人にどう振り向いてもらうかを考え続け、なんでもやってきた人間です。
(実は、22歳、大学生兼インターン生です!笑)
バクラクについて
バクラクは「圧倒的に使いやすいプロダクトで、わくわくする働き方を。」というプロダクトビジョンを掲げ、法人向けのSaaS+Fintechプロダクトを提供しています。
2021年1月の提供開始以降、累計導入社数をグングン伸ばしている、今アツいプロダクトです。
前提情報|カンファレンス事例について
本Noteでは、LayerXが2023年11月に開催したカンファレンスの事例についてご紹介するため、イベント概要を記載します。お時間のない方は、飛ばし読みして本編に進むのがおすすめです。
チーム編成
運営コアメンバー6名に加え、外部パートナーの皆様を中心に進行しました。
準備期間
3ヶ月で走り抜けましたが、結構パツパツでした、、、テーマにも寄りますが、余裕があるに越したことはないと思います。
課題|「視聴型」から「参加型」へ
オンラインイベントを、よくある「視聴型」から、記憶に残る「参加型」へ変え、他社とは異なる“印象的"な初期接点をつくりたいという課題がありました。
「視聴した!(受身)」ではなく「私も参加した!(能動)」という1ランク上の満足感を提供し、1人でも多くの方の脳裏に「バクラク」を刻むイベントをつくりたい、そんなふうに考えていました。
課題を感じた背景
前回のカンファレンスでの、反省点がきっかけでした。というのも、2023年6月にもオンラインカンファレンスの企画・運営を担当したのですが、このときは伝えたい内容を一方通行的に届ける「配信型」でした。その結果、お客様からこのようなフィードバックをいただきました。
この経験から、オンラインでの開催自体を目的にしていたデジタル化初期とは異なり、ただ配信する「だけ」では、お客様との接点を深め、サービスを広げることは難しくなってきていると学びました。
この反省を活かし、今回11月のカンファレンスでは「記憶に残る、視聴者参加型のイベントを作る」という目標を掲げ、準備を進めました。
解決策|「参加型」イベントを成功に導くポイント
他社との差別化を叶える「参加型」イベントの企画・運営において、個人的に重要だと考えるポイントをまとめます。
企画編
「ならでは」の発想を盛り込む
イベントの「目的」を整理するときに、自社「ならでは」の要素を盛り込むことが重要であると考えます。おすすめの方法は、「誰の」「何を」「どのように解決する」というフォーマットを使用し、整理していくことです。
例えば、こちらは2023年11月のカンファレンスの「目的」ですが、太字部分が「ならでは」の発想にあたります。
補足です。
実際には、1回の思考で納得感のあるユニークな企画が出来上がるわけもなく、ターゲット解像度を上げる>整理する>ターゲット解像度を上げる・・・の繰り返しを行なっていました。ターゲット解像度を上げる段階では、実際の経理担当者・ドメインエキスパートへのヒアリングや、X(旧Twitter)やYahooニュースのコメント欄のユーザーボイス調査を行なっていました。
もちろん、「ならでは」の発想を組み込むことで、困難も起こり得ると思います!だからこそ、実現できたらお客様のココロを動かせる。例えば、私たちは以下の実現にあたり大きな壁にぶち当たりました。
補足をすると、競合他社、そしてこれまでのLayerXのイベントにおいて、一般的に登壇者といえば、このような方々でした。
・税理士や公認会計士などの専門家
・業務改善コンサルタント
しかし、今回のカンファレンスでは、「経理担当者様」をスピーカーとしてお招きすることに挑戦し、経理担当者様による経理担当者様のセッションという「ならでは」の企画を生み出しました。
しかし、実際に登壇依頼を始めてみると、「通常業務で忙しい」「登壇慣れしていないので難しい」「会社の経理財務の事情について公開するのが難しい」などの理由から、全く想像通りに進まず、諦めそうになったシーンもありました。試行錯誤した上、最終的には、「実現したいこと」「実現にあたり、なぜあなたに出ていただきたいか」を腹を割ってお話しすることで、7名の経理の皆様にご出演いただくことができました。
何が言いたいのかまとめると、「ならでは」を実現させるために困難はつきものだと、はじめから覚悟しておけば気が楽だということです。
配信編
LIVE配信で実施する
開催形式として、3つの選択肢がありました。
・オンライン録画配信
・オンラインLIVE配信
・リアル会場
私たちは、高い「双方向性」と広い「視聴対象」どちらも担保できる、オンラインLIVE配信を選択しました。
今となっては大正解だと思えるのですが、当時は放送事故リスク、予算、登壇者のスケジュール調整、運営の事前準備…など様々な不安があり、かなり勇気を振り絞った決断でした。。
不安な中、私たちを救ってくれたヒーローが、「次世代のオンラインイベント体験を提供する」イベント支援会社シンフォニティ株式会社の皆様です。
進行台本・香盤表・バナー・テロップなどの制作をはじめ、当日の撮影・収録に関わるすべてのこと(カンペ出し・イベント中のタイムマネジメント含む)をまるっと担当してくださいました。
このような業務をアウトソーシングすることで、少ない人数でもLIVE配信形式で開催ができそうですね!
・台本や香盤表の作成など、業務工程を圧迫する作業
・撮影・収録など、技術的なノウハウが必要な作業
全員がリアルタイムで感想や質問を投稿・閲覧できるようにする
視聴者の皆様に、Zoomのチャット機能の活用を促し、全員がリアルタイムで感想や質問を投稿・閲覧できるようにしました。
そうは言っても、いきなり感想を全員に見える形で投稿するのは、なかなかハードルが高いですよね。そこで一工夫!イベント開始直後に、モデレータが「みなさん、どこの県から参加しているか教えてくださ〜い!」など簡単なお題を用いてアクティベーションしていくことによって、徐々に、確実に、チャット欄が盛り上がってきます!!
また、チャット欄でいただいた感想や質問を、モデレータがリアルタイムでコンテンツに組み込んでいきました。そうすることによって、生放送ならではのハラハラ感・リアリティ感を演出し、長丁場のイベントでも視聴者のエンゲージメントを維持し続けることができました!
番外編
撮影スタジオにこだわる
登壇者の声と視聴者のコメント、双方を引き出すためには、リラックス感が演出されて話しやすい雰囲気のスタジオが良いなと考えていました。今回は奇跡的に理想のスタジオに巡り合うことができましたが、次回以降も会場だけは早め早めに抑えようと思います!
休憩時間など細かい顧客体験にこだわる
「神は細部に宿る」と言いますが、長丁場のイベントで視聴者のエンゲージメントを維持し続けるために、細かい顧客体験もみっちり考え抜きました。
例えば、休憩時間を設けることは重要です。前回開催時は、休憩時間を設けると離脱率が上がるのではないかという懸念から、4時間ぶっ通しで配信していたのですが、参加者アンケートにて「休憩時間が欲しかった」という声を多くいただきました。
今回は、各セッションごとに10分間の休憩を設けましたが、離脱率のところもそこまで気にならず、むしろより良い顧客体験が作れたと考えます。
結果
前代未聞の顧客エンゲージメントを記録し、社内外で大反響を呼ぶ視聴者参加型イベントをつくりあげることができました!特に印象的だった2点の結果に関して詳しく記載します。
奇跡的なエンゲージメントの高さ
4時間に渡る長丁場のなか、申込者の7割近くに常に視聴いただけました!
前代未聞のチャット盛り上がり
Zoomチャットの視聴者コメント数の前回比は、脅威の3900%!!(笑)
中でも驚いたのは、チャットを活用し、視聴者同士でお悩み解決をし合うという新しいコミュニケーションの形が生まれたことです。
そして、今回のカンファレンスの盛況ぶりを踏まえ、社内でコミュニティ施策への注目が高まり、プロジェクト化されました!
さいごに|LayerXに興味を持っていただいた方へ
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
LayerXでは、一緒に世の中のバックオフィス業務をバクラクにする仲間をまだまだ募集しています。カジュアル面談、採用エントリー、いずれもお待ちしております。
リモートワークOK、出社もOK · フレックスタイム制(コアタイムなし) · 全国からのフルリモート · 副業・兼業OKなど、自分の意志や判断が尊重される素敵な会社です。本当に大好き。
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では、良い1日を!また会いましょう!