美味しそうなバッグと一緒に
6年前の誕生日に友人カップルから贈られたバッグを、今月になってはじめて使い始めた。
それは、キャラメルブラウンのキューブバッグだ。
「仕事に使えるように選んだの」と彼女の方が言ったのだが、それは、仕事用のわたしのバッグのスペックとは少しかけ離れているものなのだ。
A4の書類のファイルを入れたら、おそらく口からはみ出すと思われる。
そして、入れ口は中央に付いているマグネットでパチンと閉めるタイプで、両サイドから伸びた革紐の先に付いたスナップをとめると入れ口がすぼむ。
外側にも内側にもポケットはない。
何よりもわたしにとっての一番の問題は、ある程度の重さがあるということだ……
わたしのバッグはたいてい重くなりがちで、その重さが身体にかなり負担をかけるので、バッグ自体が重いものはなかなか持ち歩くのに躊躇するのだ。
余談だが、バッグだけではなく、アクセサリーや洋服等でも重いものはかなり辛く感じる。
やはりプレゼントで、天然石だろうか?と思われるネックレスをいただいたことがあるのだが、それは、わたしの好みに合わせてかグリーンだった。ただ、実際に量ってはいないものの、持ってみてかなりの重さがあることは確かなのだ。
すごく申し訳なくて残念なのだが、なかなか着けることができないでいる。
ということで、件のバッグは6年と数ヶ月の間、バッグ用のクローゼットの中で眠らされていた。
可哀想なバッグよ……
ところが、ここのところ(と言っても、ここ数年のこと)、ルーティン使用のバッグ以外に少し小さめのものも持ち出していて、やはり重みがないタイプを持つことが多かったのだが、近所での会合や、大きいバッグが必要ではない機会には、荷物を減らすために、このキャラメルブラウンのキューブバッグを持ち出すようになった。
防犯や中身の紛失などの観点から、ファスナーで閉まるバッグが理想的なのだが、それは、別の軽めのバッグや巾着袋などを中に入れることで対応することにした。
見た目は素敵なのだ。
特に今の時季は、こっくりした色合いが美味しそうで、キャラメルブラウンと思うだけで、にんまりしてしまう。
仕事用バッグ難民(理想的なそれを定期的に探し回っていた)ではあったが、実は、なんだかんだで家には使っていないバッグが溢れているのだ。
今回の知恵を活かして、他のバッグも日の目を見せてあげなくちゃと思うこの頃。