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夏の終わりの奥入瀬は

もう9年ほど前になりますが、僕たちの新婚旅行の行き先は、青森でした。親戚がいたわけでもなく、猛烈に訪れたい観光地があったわけでもなく(妻はあった)、誰かに勧められたわけでもなく、正直なところ「無計画」で決めた目的地でもありました。

青森といえば、さまざまな自然の風景を旅先に求める人も多いはずです。中でも、十和田湖やそこに向かう奥入瀬渓流などの緑にあふれた道は、季節を選べばさまざまな景色を見せてくれるものです。

新婚旅行で訪れたのは9月だったのですが、新緑のような、かつて訪れたことのあった屋久島のような景色でした。ただ、立っている木の種類はあからさまに違っていて、奥入瀬は松でしたが、屋久島は杉でした。

豊かな水量とそれに見合うだけの緑の厚さを感じながら、初めての奥入瀬を散策しました。レンタカーで動いていたので、車を停めて散策して、車を停めて散策して、を繰り返していた記憶があります。屋久島と違って、車道も近く、道も平坦な印象でした(実際には傾斜はあります)。

さまざまに変化する水流が、真っ白な泡で埋め尽くされていたり、透明になったりするのが、見ていて楽しかったですね。湿気もあって、苔がそこらじゅうにあったのも、屋久島っぽい。

苔も育つのに時間もかかるし、湿気や日照の条件も厳しそうで、こういうふうに人工物を苔が覆っているのを見かけるのは、テンションが上がりました。両端が苔で覆われた橋、自然の力と、その自然と共存する人間の気遣いのような風景ですね。

渓流沿いを散策すると、ずーっと水流の音が耳に入ってきます。同行者と会話するのもままならないほどの音になる時もありますが、不思議と落ち着くもので。奥入瀬は屋久島に比べれば緩やかな流れで、流れのそばまで近寄って散策できることもあって、あの水音をずっと聞いていたいと思えるほどにリラックスできる場所でした。

木陰と水音だけでも涼しく感じるのか、実際水温の関係で周囲が涼しいのか分かりませんが、とにかく涼しげな写真。当時、この写真に「せせせせらぎ」とキャプションをつけているほどに、光と水と緑のバランスがいい場所でした。

流れは、滝などによっても作られていて、それは横に流れていた水に高低差が生まれ、水流は大きく低くなってお腹に響くような大きな滝もありました。音と飛沫が飛び出してきそうな滝の写真は、ついつい見入ってしまいます。とはいえ、当時の音を思い出そうとしても、もうなかなか思い出せません。

奥入瀬の中間地点のような場所にある名物ホテルで、青森らしいスイーツを食べることができました。雰囲気がとても良くて、将来泊まりたい!と思ったものの、その実現はいつになるやら・・。

前夜は、十和田湖にあるホテルに泊まったのですが、移動の時刻が遅くなってしまい、暗い山道をクネクネと車で登ったのが印象的でした。もう死ぬかと思いました(笑)

翌朝の澄み切った十和田湖畔の景色の良さに、目が覚めました。あの暗い山道はもう体験したくありませんが、また行きたい場所です。


静けさに包まれた十和田湖、美しい景色をサムネイルにしていただきました。infocusさん、ありがとうございます!青森のせんべい汁、美味しかったなぁ。


#旅 #旅のフォトアルバム #奥入瀬 #夏

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