絶対に、退屈な一年にしたくない! #書もつ
毎週木曜日の読んだ本の記録シリーズを、今年も続けます。どうぞよろしくお願いします。
今日は、新年と呼ぶにはもう遅くなっているタイミングでしょうか。
新しい年になると、勉強したくなるものです。そんな気持ちを察して、年始とか春とか、習い事のCMが増える気がします。
リライトになりますが、ぜひ新しい年の始まりに読んでほしい!と思っていることもあり、書店で気になる帯を発見したので、改めて紹介させてください。
テレビで見かけた筆者の姿に、これは楽しそうだと購入してみたら、予想通りとても楽しく読み進められた哲学書を。
僕が哲学書を読み慣れてるとか、知識が豊富とか、鼻持ちならない読書家気取りなのではなくて、作品がとてもいいのです。
語り口がとても優しくて厳しくて、目の前で対話しているような気分になるのです。
暇と退屈の倫理学
國分功一郎
僕が持っているのは、単行本タイプ。いつの間に文庫本になっていたの・・!!と書店で発見して驚きました。そして、その前に目に飛び込んできた、オードリー若林さんの言葉が記された帯・・気になる。
と言うのも、僕はこの作品を読んでいるときに、若林さんの著書「ナナメの夕暮れ」のタイトルは、ここから発想したのでは・・と思うような表現があったのです。
当時は、國分先生と若林さんが対談したら楽しいだろうなぁと思っていましたが、先ほど調べてみたら対談してました。知らなかったよ・・。
この作品は、退屈と暇を比べつつ、いかにして退屈を感じないように過ごしていくのか、その考え方や行動の指針を考えていく内容でした。暇と退屈、違いを説明できますか。・・気になる定義は、本編をご覧ください。
大学の講義のようなアカデミックな部分は予定通り展開されていますが、序盤に”トイレトレーニング”の必然性などを述べる部分は、若い親たちが大いに励まされるような内容でした。
単純な知識の羅列ではなく、読み手としてとても嬉しくなったのを覚えています。人の行為や精神的な移ろいではなく、人間そのものを見つめている記述にこそ、筆者の温かみが感じられるのです。
文庫本になることで、携帯性が向上するとともに、再読可能性が格段に増大します。単行本も、ハードカバーではないので、普通の単行本よりは持ち運びしやすいのですが、文庫本になることは期待すべき変化だなぁと思います。
文庫本の後書きには、筆者の思いが書かれていました。「我が子のように、世に出してから10年が経って、だいぶ大きくなった。」のようなことが書かれていました。
筆者と再び対話しながら、自分の行動を振り返ってみたいし、新しい発見とともに、忘れていた実践的な行動も再起動させたいと目論んでいます。
仕事が忙しくても、退屈というのは大いにあり得ることで、そこをどう解決していくか、という視点こそ、成長というご褒美に繋がっていくわけです。
仕事は年度単位なので、まずは4月までの3ヶ月、やれることをやってみるのは面白そうだし、同じような職業人の皆さんも一緒に出来たら、なんて思っています。
どうか、今年も楽しい作品や作家さんと出会えますように。
以前書いた紹介はこちら。
付箋をいっぱい付けたのに、もはやほとんど覚えていません・・。infocusさんのサムネイルは、僕が読んでいた本作の写真から作っていただきました。ありがとうございました!
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