○○○○コーヒーの日
おめでとうございます。今日は、コーヒーの日です。そして、あなたの誕生日。
開店して、きょう14年目を迎える、カフェのことを書いています。
僕や妻、家族にとって大切なお店、クルミドコーヒー。
届かないような届きそうな、いつもの距離感でいいのだけれど、僕はこの店にありがとうを伝えたいのです。お店を知らない人が大多数だから、独り言になってしまいますが・・。
店主さんのTwitterで、お店の誕生日が10月1日だと知りました。そして、今年で14年目になることも。僕が見知ったのは、10年くらい前のことでしょうか。
僕はただの客だけれど、その店はただの店ではありません。僕にとって、まるで恩人のような店なのです。
とはいえ、あまり安くはない価格と、さして広くはない店内は、誰でも入れる気軽なお店からは、やや遠い気がしています。
そんなべき論は、お世辞にも通じない、作り込んだ世界観と、ちょっと気合の入る価格だと思います。出版をしていたり、お手紙コーヒーなんてのもあって、誰かが誰かにコーヒーを贈れたりもする、不思議なお店。
とにかく、想像もしなかった数年のこの状況にあっても、生きてくれた場でもあります。
そのカフェにはさまざまな席があります。
小上がりから、ちょっと見下ろすような席、秘密基地のように壁に囲まれた席、地下の洞窟・・。ついたてのない、大きなテーブルを数人で囲む。
どの席でも僕が感じているのは、他人の気配。お店でたまたま一緒になった人たちと、気配を感じながら過ごし、たまに窓の外を見たり、本を読んでみたり。
お店の誕生日の少し前、久しぶりにひとりで行くことができました。
ずっと働いている店員さん、きっと分かっているのだろうけれど、ふだん通りの接客をしてくれました。
僕のいたテーブルに、初めての来店らしい2組のお客さん。僕は、こういう瞬間が好きなのです。初めてで、何があるのか、何ができるのか、そんなふうにワクワクしている声に嬉しくなってしまいます。
目の前のクルミ、食べていいんですよ!
コーヒー屋さんだけど、紅茶も美味しいですよ!
ケーキはアイスよりも、クリームがおすすめ!
そうやって言いたいのだけれど、まだ声にしたことはありません。
僕が支えているなんて烏滸がましいことは言えないけれど、こうしてお店にいる人たちが、それぞれの過ごし方で居るだけで、お店の雰囲気は変わるもので。
僕は、どんなお店でも、そのお店の雰囲気って、お客さんが作っている部分も多いと思っています。そんなことを思いながら、僕は、その店では”静かな客”として、店内の本を読むことが多いです。
家族で行けば、賑やかすぎるときもありました・・。店を入ってすぐの場所にある小人の部屋みたいな場所は、子どもたちのお気に入りでもあります。
ちんまりと遊んでいたはずの子が、いつしか立って入れないくらい大きくなっているのを見ると、変わらずにあるその場所のありがたみを感じるのです。
なんてことない、カフェなのです。でも、初めて行った時から、ずっと考えていることですが、この前行った時でさえも、このカフェの全部はまだまだ分からないなぁと思いました。
どうぞ、これからもよろしくお願いします。
お手紙コーヒーを贈った話。
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