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えんそくべんとう、おしまい

あと5回くらい寝たら、遠足なんだよねえー。

え?いまなんて?

家族で食卓を囲んで夕食を食べていた時、子が具体的な数字とともに、遠足が近いことを教えてくれた。詳しく聞くと、平日で数えてあと5日だった。

そういえば、保育園にも修学旅行のように、最終年齢のときに「おわかれえんそく」があったのだった。

その時は、全く覚えていなくて、こんな年度末の迫りつつあるタイミングで遠足なんて、ましてこの状況で・・と不安が湧いたけれど、子はずっと保育園に通っているから、おわかれえんそくに行ってほしいとも思う。


ちょっと話題が逸れてしまうけれど、子が通う保育園では、保育に参加する意味合いで親が保育園で半日ほど過ごす機会があった。こんな状況になってから、毎年のように中止になってしまい、上の子は4歳以降、その機会に恵まれていない。

親としては、園ではどのように過ごしているのか、友達との関わりなどが見られるチャンスであり、同じ園に通う子たちの成長を見られる素敵な時間でもあった。当時、子は、園に親がいることを喜び、友達と親が遊ぶことを禁止したがった(笑)

出来るだけ両親で参加したいと思い、0歳の頃から参加してきたが、上の子は再開を待たずに卒園となる。また、下の子はまだ1度もできていない。さびしい。

そんなこともあって、子には、良い思い出が出来たらと思うのも親心。楽しみにしていた遠足に行ってほしいと思った。

「おわかれえんそく」というだけあって、園からはかなり遠い大きな公園に、バスで行くことになっていた。僕たちは家族でもよく行っている公園でもあって、ちょっとほっとしている。

秋の遠足で、子のお弁当作りもいったんおしまいと思っていたけれど、また遠足がある、またお弁当が作れることは、嬉しいことだった。

リクエストを聞いてみたら、卵焼き、ミニトマト、すみっコぐらしのかまぼこ、ふりかけご飯。

作り手には、手間がかからないようなメニューだったけれど、何故か悔しくて、ハンバーグ焼こうか?と追加を申し出て、採用された。

お弁当箱は、”伝統の”キティと思っていたけれど、今回はマイメロディーがいいのだそうだ。

最初に遠足弁当を作ったのは、下の子が生まれて妻が入院している時だった。そして、その時の内容がいちばん手が込んでいたように思う。

今回はハンバーグを事前に焼く以外は、準備らしいことはなくて、当日の朝に卵焼きを焼いて詰めるという工程だった。

ご飯を弁当箱の中にある容器に詰めて、ふりかけご飯に。好きな鮭の味にしよう。ハンバーグの下には、人参と玉ねぎのサラダを隠し、卵焼きをいくつか入れて、スキマにミニトマトと、すみっコぐらしのかまぼこ。

プリンセスのピックも彩りを見ながら。かまぼことピックの色味が同じで、ふりかけもオレンジ色の、パステルカラーなお弁当に。

すみっコたちを2つ入れると、なかなかの存在感。ハンバーグの下の野菜たちは、この時点では見えていない(友達と一緒なら食べるはず)。

なんとなく“キティ”も最後一緒にお弁当にしてほしいなぁなんて思ったので、ほぼ同じメニューを大人用ということで、詰めた。

かくして、上の子の遠足弁当に合わせて、大人用弁当も完成。キティのサイズ感では大人には足りないかもだけれど。

じゃーん!

大人はすみっコではなくて、ちくわを。僕の(わっぱ)だけ、隙間が埋まらず、アンパンマンポテトを入れた(笑)

このあと、僕のご飯にもふりかけをかけた。お弁当のご飯にふりかけがかかっているのは、幼い頃の僕のささやかな夢でもあった。

お昼ご飯に。と思っていたのだが、妻は「仕事でランチの予定が入っていて・・」とのこと。残念。みんなで場所は違えど、同じお弁当を食べられたのに・・と思ったけれど、そうそう、下の子がいた。

眠たそうな顔をしていた下の子に「お弁当、食べる?」と聞いてみたら、「!!たべる!!」と元気な返事。

さっそく、キティのお弁当は、下の子の朝ごはんになった。妻が「食べたかった・・」と言っていたけれど、下の子は絶賛イヤイヤ期。分けてはくれないだろうなぁと思いながら、食卓をあとにした。

寒い時期だけれど、雨じゃなくて良かった。遠足の日は、毎回朝の空模様があやしいのだけれど、今回は違った。

これを書いているのは、仕事帰りの電車内。

子は全部食べてくれたかなぁ。

保育園からの報告では、みんなでお弁当の時間を楽しんだ様子が伝わってきた。なんでもかんでも保育園でのイベントには「最後の」がつくようになって、あっという間に残り1ヶ月くらい。

こんな状況にあっても、ほとんどのイベントを開催して来られたのは、保育士の先生方のおかげ。工夫と準備と、そして情熱がなければ、子どもたちは守れない。そんな難しい局面でも、笑顔で子どもと接してくれるプロには、これから先も頼っていきたくなる。

「おわかれえんそく」のことをすっかり忘れていたけれど、またお弁当が作れてよかった。

相変わらず、子が好きなものを詰める“甘々な”お弁当で、あんまり可愛げがないけれど。

そして、期せずして遠足弁当(仮)を食べることになった下の子にも、感想が聞きたい。

遠足弁当は父が作る、その流れは絶やしたくないと、カラの弁当箱をぶら下げて、ひとり静かに決意する、帰り道。


#遠足 #お弁当 #料理 #家族 #恒例

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