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林業を教えてくれ #書もつ

毎週木曜日には、読んだ本のことを書いています。

みどりの話をするには避けて通れない、森の話。自然だから、自然に任せているのかと思いきや、人の手が入らなければうまく育たない森が広がってしまうとか。そして、旅先で見つける林業の産業遺産の数々も気になっていました。

木々に囲まれていた、この国だからこそ発展した仕事が、段々と衰退しているのは、なんとなく分かっていたけれど。

ふと目にした電車の広告で、この作品を思い出しました。

神去なあなあ 日常・夜話
三浦しをん

(日常)
おもしろかった。
明るくて前向きな主人公の独り言という書き方は、とても読みやすく、また身近に感じられた。自然とか緑とか、単なる存在なのではなくて、守り育てている人たちがいるんだということに頭が下がる。
是非、美しい緑を観に行きたい。
(夜話)
相変わらず作家のような勇気の口調に乗せられて、あっという間の旅を過ごしたような感じ。今回は林業云々ではなくて、村の精神的な部分を見せてくれた印象でした。
働く人がいるからこそ、仕事があり、対価がある、単純だけど誰もが悩む人生の大きな部分。
日本は、手仕事の国だと言われている所以は、信心深い真面目な性格なのかもなぁと思いました。勇気の成長に負けないよう、頑張らないとなぁ。

高校を卒業して、半ば仕方なく林業に入っていく主人公が、現代っぽくて微笑ましいと思いながら読んでいました。仕事をすることと生活の距離が近く、精神的な営みも新鮮に感じられました。

当たり前に暮らしている家が、彼らの手によって切り出された木材だとしたら、それはとても嬉しいことでもあり、もっと大事に住まなきゃなぁと、文字通り居住まいを正す気持ちです。

事務とかサービスとか、仕事の種類はたくさんあるけれど、人が命や身体を使って関与していかなければ、自然が自然ではなくなってしまうという示唆にもハッとしました。

映画化されている作品で、映画を観ると「林業って楽しそうだな」とも思えました。きっと日本や世界のどこかの森で、そんな人たちが働いているのかも知れません。


林業に従事、だなんて遠い世界なのかもと思ってしまったけれど、実は意外と近くにありました。妻の友人が仕事を辞めて林業をしているという話を聞きました。

性別云々ではありませんが、強い心意気がなければ、自然を相手にできません。

怪我もあるし、重たい機械の操作もあるし、何よりも天候に左右される屋外という、想像ができない(僕の想像力がない・・)仕事・・そういう存在がいるからこそ、立派な寺社や住宅があるのかなぁと感じ入ります。

この時期、なかなか辛い花粉もありますが、日本には多くの山があり、森があり、そこを守る人たち、啄木鳥は全部見ているよ、という可愛いサムネイル。infocus📷さんありがとうございました!

#推薦図書 #三浦しをん #林業 #woodjob #自然 #はたらく

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