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AIがあれば英語なんていらないっしょ!(1/2)

最近、「AIがあれば英語なんて覚えなくても問題がない」ということを耳にするようになりました。人それぞれ好きなことを考える権利は当然あるので、自分がそのように考え、英語を勉強しないという決断をとった方に対して私がとやかくいう権利も、つもりもまったくありません。ただ、とはいっても、英語ができない方が英語が話せる方に対して「AIがあれば英語なんていらないっしょ!」というのは少しナンセンスすぎると思ったので、今回は外国語を学ぶということについて書くことにしました。

あらかじめ書いておきますが、私は英語とフランス語を学生時代に勉強しており、洋書なども一時期読んでいたことがあったので語学は好きなほうだと思います。(残念ながら好き≠得意というわけではないのですが・・・)

特に第二外国語(私の場合はフランス語)を学びたての頃は、町中にあるフランス語の表記を目にするのが好きでした。フランス語はおしゃれな言語なので、よくパン屋や美容院の看板に使用されています。私の自転車にもfromage(フランス語だと「チーズ」)と書かれております。意味が分かりませんが・・・。

本題に入ります。タイトルにあるとおり、本当にAIがあれば語学を覚える必要はないのでしょうか?これに対する私の答えは条件付きの「YES」です。その条件とは以下のとおりです。

①仕事で海外の方たちと英語を使う機会が100%なく、今後も可能性として0%であること
②プライベートでも海外旅行にいく機会が100%ない、もしくは、いったとしても旅行先の方々との交流は極力最低限にし、別に外国人と仲良くなんてなりたくないと思っていること

以上2点に該当する方であれば、恐らく英語を学ぶ意義というのは限りなく低いでしょう。優先順位は相当にさがると思います。ただ、プライベートであればまだしも、今後仕事で使う可能性が本当に0%なのかどうかは神のみぞ知る世界です。誰も予想できません。なぜなら今の会社で英語を使用しなくとも、転職せざるを得ない時に転職先で英語を使用する可能性があります。たとえ、転職時にその会社で英語を使用していなくても、将来そのような可能性が発生することはあり得ます。先程も述べたとおり、神のみぞ知る世界なのです。

したがって何が言いたいのかというと、海外旅行も全くしないし、仕事もしないよ!という方以外、AIがあれば語学なんていらないっしょ!というわけにはいかないのです。語学を使用する可能性がプライベートもしくはビジネス上あり得るからです。

ただそうはいっても、別に自分で話せるようにならなくとも自動翻訳機のようなAIがあれば意思疎通はできるでしょ。自分の口から話せるようにならなくとも問題ないよと思われた方もいらっしゃるかもしれません。ただその論理は成り立たないのです。

AIを通しての会話では外国人から信頼を得ることなどできないからです。

プライベートではいうまでもないですが、ビジネスにおいても相手から信頼を得られなければ仕事になりません。

そもそもAIを使用すれば英語がなくとも意思疎通ができると考えている方は、恐らく、スマートフォンを通して会話をすることを想定していると思います。

すなわち、相手の発言をスマホを通して自動翻訳し、自分の言いたいことをスマホで変換させたのちに相手に画面を見せる、音読する、機械音声で流すということでしょうか。この場面を想像してみてください。

もう一度想像してみてください。

本当にこのようなやり方で外国人から信頼を得られることなどできるのでしょうか。信頼をためには、相手の目をみながら、ぎこちなくとも懸命に相手の共通言語を話す必要があるのではないでしょうか。

後編に移る前に、もう一度語学を学ぶ意義について再度述べておきます。

自動翻訳のようなAIを使用し、仮に意思疎通ができたとしても、それは相手からの信頼を得られるようなコミュニケーションではありません。信頼を得るためにはきちんと、共通言語を自分の言葉で話すことでのみ生まれるものだと思います。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


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