ILLでいる秘訣~異端、亜流、邪道で上等~
先日TLにこんなツイートが流れてきました。
僕が父に「自分はADHDだ」と告白した第一声は「そうか、お前は異常者だったのか」でした。「そうだね」と答え、自分の部屋に戻った途端…嗚咽する声を押し殺して、僕は泣いた。悪気がない肉親でも「知識がない」と、こういう事故は起こる。つまり、あなたは「知るだけでも誰かを救える」ということ
書きたいことがたくさんありましたが、適切な言葉にするために20日ぐらい寝かせました。
思ったことは3つ。
無自覚な言葉で人を傷つける人が、一人でも少なくなってほしいこと、
無自覚な言葉に傷つかない人が、一人でも増えて欲しいこと。
変えたいなら、変わらないと、変えられないこと。
理解を深める
まず、発達障害への理解について発達障害について理解している人は、まだそんなに多くはありません。
僕のところに相談に来てくださる方の中には、保険募集人や窓口にて「発達障害は保険に入れません」(実際にはその会社の保険に入れないだけのことがほとんど)と断られたり、ぞんざいな態度をとられて相手にされなかったりと仰る方もいらっしゃいます。
(もちろん誠実な保険屋さんもたくさんいます)
それだけ発達障害についての理解は、広がっていません。
偏見がある人も実際にいらっしゃいます。
原因を分解したい訳ではありませんので、それについては今回は割愛します。
発達障害は全ての人が誰かを傷つける人ではありません。
(中には、暴れてしまう障害をお持ちの方もいらっしゃいます。それも悪意でやってる訳ではなく精神疾患の1つです。)
苦手なことの数が多かったり頻度が高かったり、その度合いが大きかったりはありますが、普通に生活しています。
「危ない」という意味で異常者という言葉を使っていたとしたら、
理解がまだ進んでいないのだと思います。
だとしたら、僕らがとる手段は何か。
「知ること」は非常に大切ですが、それは発達障害でない方(他人)に求めるもの。
発達障害の当事者(自分)としてできることは何か。
わかってくれないと嘆くことではなく、対話ではないでしょうか。
例えば上記のケースであれば「お父さん、異常者ってどんなイメージ?どうしてそう言ったの?」と確認するかもしれません。
仮に「人に危害を加える人」というイメージを持っていたとしたら、過去の行いから否定すればいいし、「人と違う」というイメージから異常者と言っているのだとしたら「その通りかもしれない。ただ異常者という言葉だと誤解する人もいるから言い方は考えてね。俺にはいいけどね」と返すことなどだと思いました。
※そもそも親子間で関係性が築けていることが前提ではあります。
異常者は悪いことなのか問題
もうひとつの観点として「別に異常者で良くない?」とも思うのです。
傷つく方がいるのも理解できますが、超極端に言ってしまえば「異常者、もしくは異常者と呼ばれる人」に対しての何らかの偏見を持っているからではないかと思います。
「異常者」(と思っている人)とも何の隔てもなく仲良くしたらいいし、誰からなんと言われても自分は自分です。
関係性の築けていない人からの無責任なヘイトに傷つく必要はないと思っています。(悔しいですけども!!)
ヒップホップの世界では「ILL(病的)」だったり「病んでる」だったり「狂ってる」という言葉が頻繁に出てきます。
全部誉め言葉です。
人と違うこと、亜流であること、狂っていること、異常者。大いに結構。
ラッパーが「オレは普通」って歌ってたら面白くないはず。(逆張りとしてはありかもしれませんが。)
発達障害に対して社会の理解が追い付いていない現状です。
(追いついていないとは、当事者が理解して欲しいレベルや制度に社会が整っていないという意味で使っています。)
何を言われても言葉に引っ張られ過ぎない自分を持つこと、違うことが悪いという価値観を捨てること、むしろ違っていた方がかっこいいぐらいの価値観でいることが、解決策の1つになるのではと思いました。
悲劇のヒロインになる方ことが、自分を守る方法であることは否定しません。ただ現状は変わりません。
でももし『本当に』、外側にむかって現状を変えたいのなら、まず変わるのは自分だと僕は思っています。
と、このような文章を20日前に衝動的に書いたのですが、20日経っても思いは気持ちは変わりませんでした。
変えたいのなら救いたいのなら、変えるために(救うために)、変わっていかなくてはいけないと思ったので、リリースすることにしました。
誰もがそうである必要はないと思います。
ただ、現状を変えたい、誰かを救いたいのであれば、分かってくれないことへのヘイトを集めることは、方法として最適ではないと思っています。
対話したり、異常と言われることに対して抵抗がない状態になったりすることは、非常にシンプルではありますが、簡単ではないかもしれません。
次回は、再帰的ではありますが「自己肯定感を積極的に語らないこと」を書いていきます。
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