生命保険の提案の際に大切にしていること~がん保険のチェックポイント編~
シリーズ「生命保険の提案の際に大切にしていること」。
今回は、がん保険のチェックポイント編。昨日の記事をお読み頂いた上で、こちらの記事をお読み頂くと、よりイメージしやすいと思います。
5つのポイントを紹介していきます!
どれがいい!というよりは、
いざ罹患した際に「思っていたのと違う」とならないために
チェックしておくポイントと思ってお読みください。
1、標準治療・先進医療・自由診療
がんの治療は基本的には標準治療が一番です。
前回のエントリーで書いた通りです。
先進医療とは、
将来的な保険導入のための評価を行うものとして、未だ保険診療の対象に至らない先進的な医療技術等と保険診療との併用を認めたもの
先進医療に該当する治療は、先進医療から外れたり、新しく先進医療に該当したり、と入れ替わりがあります。
現在認定されている先進医療はこちら。
自由診療とは、
厚生労働省が承認していない治療や薬を使用する治療
のことです。代表的なところでいくと、がんゲノム治療です。
がんゲノム治療は一部が保険診療になりましたね。今後に期待です。
どこまでの治療をカバーしたいかで保険を選ぶことになります。
因みに僕自身は、がんについては自由診療まで保障される保険に入っています。自分が重い病気になったとしたら「娘が成人するまでは見届けたいと思うだろう」という予想からです。
2、入院と通院の違い
現在は、抗がん剤治療は厚生労働省のデータから、半数近くが入院で行われています。
しかし、欧州では血液以外のがんへの抗がん剤治療が入院で行われることはほとんどありません。
日本で多くの抗がん剤治療が入院で行われているのは、専門医が少なかったり体制が整っていないことが原因だそうです。ただ今後、抗がん剤の専門医が増え体制が整うと、抗がん剤治療は入院よりも通院がメインになる可能性が高くなることが予想されます。
現在も、昔と比べると通院が増えてきています。
ご加入のがん保険が入院だけの場合、通院に対応しているかは確認しておいた方がいいと思います。
もし入院しかご加入がなくても、入院だけで充分という考え方であれば、問題はありません。
3、上皮内新生物への考え方
上皮内新生物とは、
上皮細胞から発生するがんのうち、がん細胞が臓器の表面を覆おおっている上皮内にとどまっているもの(がん研究センターHPより)
基本的には手術でとることが可能で、転移がほとんどないと考えられています。(同HPより)
この上皮内新生物に対して、
給付金が満額お支払いされるものになっているか、それとも
給付金が満額の○○%のお支払いとなっているか、の確認です。
考え方は2つあると思っています。
1つは、手術で完結するので上皮内新生物の保障は小さくてもいいとする考え方。
1つは、上皮内新生物といってもがんはがんで不安なので、満額受け取れた方がいいとする考え方。
考え方に合っているかどうかの確認が必要です。
4、支払い回数
がんと診断された場合に、1回だけの給付なのか、複数回給付されるかどうかです。
複数回給付される場合には、2年に1回給付されるものと、1年に1回給付されるものがあります。
再発や転移に対して備えたい方は、その準備が必要です。
どのがんによるかで再発率は異なります。
例えば大腸がんは約19%の方に再発が認められ(ステージによって異なります)、肝細胞がん(肝臓がんのほとんど)は、5年間で約70~80%の方に再発が見られます。
5、支払い事由
「がん保険」と一口に言っても、どんな時にお支払いされるかは保険種類や特約によって異なります。
以下は、支払い事由の一例です。
・がん診断
・がん入院
・がん通院
・抗がん剤治療
・ホルモン剤治療
・がん手術
・先進医療
・緩和ケア
などです。
まとめ
いざがんになった時に「思っていたがん保険と違う」と思わないために、ご自身の考えに合うがん保険をお選び頂くためのチェックポイントを整理しました。
がん保険は進化し続けています。
とあるスキが1000近くついている記事で
低リスクだろうがリスクに備えることが保険の本質なんだともおもう、でもがん保険というのは医療の進歩と時代の変化についてこれていない。
という記述があり「ぼくはがん保険は必要ないと思っています」と締めていました。保険が必要かそうでないかは個人の考えなので、それ自体を否定する全く気はありません。
ただお伝えしたいのは、がん保険は治療と共に進化していることです。
資本主義の仕組み上、考えた時に進化しない訳ないんです。
古いままだと淘汰されるので各社必死に考えていることを少しでも多くの方に知ってもらえたら嬉しいです。
つい最近では割り勘保険もあります。
がんと、がんにかかるお金、がん保険への正しい知識を備えた上で、ご自身にとって最も納得できて後悔しない選択をされる方が、一人でも増えることを願って、今日の記事の締めとさせてもらいます。
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