真っすぐな想いにグッとくる。
それはごく最近の出来事。
Amazonである商品を購入したところ、郵便局の配達員さんが荷物を自宅まで届けてくれました。
玄関ドアを開けると、40代くらいの男性が配達品の小さな段ボール箱を手に抱え、申し訳なさそうな表情で頭を下げながらこう言うのです。
「箱に傷がついた状態でお荷物が到着しました。大変申し訳ございません」
箱を眺めると、たしかに底付近に小指の先ほどの小さな穴が開いています。
(※この記事のトップ写真が、それ)
でも、穴は中まで貫通しているようには見えません。
それに、購入品は壊れ物でもなければ、パッケージにしっかり包まれているものなので、まったく気になるほどではなく。
「ああ、これくらい大丈夫ですよ!」と、私。
配達員さんは、ほんの少しだけ安堵の表情を浮かべつつも、「中は大丈夫だと思うのですが…」「本当に申し訳ございませんでした」と口にしながら何度も頭を下げ、去っていきました。
なんというか…言葉はもちろん、表情や態度すべてからピュアな誠実さ、凛としたものが伝わってきたのです。
部屋に戻って箱を開けてみると、思っていた通り、中身に一切の傷はなし。
ほっとすると同時に、しばらくこの出来事を振り返って一人で考えていました。
(私の脳内会話)
あの配達員の人、やたら本気で謝ってくれたな…。
「傷がついて到着」と言っていたから、配送中に傷がついたのかな?でも、Amazonの発送時点で、すでに傷ついていた可能性だってあるかも。
あの人がやったんじゃないだろうに、あれだけ謝らなきゃならないのもストレスだろうな…まあ仕事ってそういうものか。怒るお客さんもいるだろうし。でもやっぱり大変だよなあ……(しばらく続いて、納得したら終わる)
※こんな感じで、ひとつの事柄から思考を膨らませてしまうのが私のクセ。あらためて書き起こして、考え過ぎてるわ〜と思いました(苦笑)
でも、心で感じたことはとてもシンプルだったんです。
「真っすぐな想いって、気持ちがいい」
たとえば、今回の箱を「これくらいの傷なら黙っててもいいだろう」と、もしこっそり渡されていたとしたら…
後で傷に気づいたときに、ちょっと嫌な気持ちがしたり、どこで傷つけられたんだろう?と疑心暗鬼になったりしたかもしれません。
だから、傷の大きさうんぬんの問題ではなくて。ちゃんと伝えてくれたことで、信頼感というか、いい気分にさせてくれたんだなと。
思えば、同じような出来事はこれまでにもありました。
たとえば、自分がお客さんとして訪れたお店で、お店の人が計らずもミスしてしまい、こちらが何か悪影響を受けた場合。
そんなとき、いつも私はミスの内容そのものにあまりどうこう思わず。それより私にとって大事なのは「ちゃんと向き合って正直に伝えてくれること」のほうだったな~と。それが感じられたら腹も立ちません。
(逆に、言い訳をされまくったり、ごまかされたりしたらイライラします…笑)
*
本当の誠実さって、きっと簡単に得られるものではなくて。
「真っすぐに想いを伝える勇気」も、誰もが持ち合わせているものではないと思っています。
自分が傷つかないために人を騙したり、ごまかしたりする人も多い世の中で、真心をもって素直に、真っすぐに伝えてくれる人は本当に貴重な存在。
だから、そういう人と出会えたときには、想いを100%受け入れられるかはわからないけれど、ちゃんと受け止めて感謝したいです。
そして、「ありがとう」「ごめんなさい」の単純な言葉でも、想いを素直に伝えることで人の心を救うことは間違いなくあるよなあ…なんて、そんなことも考えた出来事でした。
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