無名・予約販売にも関わらず4日で300万円売ったゴルフブランドの代表になるまで
わたしは無名で、SNSも苦手で、アパレルバイト経験もない、ごく普通の女の子だ。
昨年12月にゴルフブランド『ACEANDRARE(エースアンドレア)』を立ち上げた。企画、デザイン、モデル、経営、全てを自ら行なっている。社会人史上、最も忙しく、そして楽しい日々だ。
年始の初投稿。せっかくなら立ち上げの経緯から、21年を振り返りつつ、今年の豊富を書いてみる。
一見華やかなブランドローンチ、裏側はカオス
4日間で売上は300万円を突破。予約販売にも関わらず、多くの方がご購入してくださった。
「お客さんと直接話したい」という一心で手探りでやってみた展示会。右も左もわからない。家からありったけのお洒落な装飾品や椅子をかき集めた。いざ始まると連日朝からお客様で賑わい、試着待ち。お昼すら食べられなかった。メディア関係者様にもお越しいただき、ゴルフ雑誌『GEW』には2号連続で取り上げていただけることに。インスタグラムにDMも殺到し、運営はパンクした。
撮影から販売まで数日しかなく、睡眠不足も疲労も極限状態に。気力で乗り切った。
人生を賭けた仕事
無名の人間がやる得体の知れないブランド。
売上300万円と聞けば、「初回にしては十分じゃない?」そう思うのだろうか。初めて購入してくださったお客様には心の底から感謝している。しかし、内心は悔しさでいっぱいだ。
そう思わずにはいられないのだ。
中国生産が大幅に遅延し、異常なスケジュールでこなした撮影。商品の告知ができなかった。作り込めなかったECサイトやビジュアル。1週間取ることもできなかった、短すぎる販売期間。
半年間ひとりコツコツ準備した。ひたすらにエースと向き合ってきた。文字通り、「人生を賭けた」。貯金を切り崩した。これまで培った経験やスキルを総動員させた。乗り気でなかったが顔も出した。SNSも毎日更新した。あらゆる点にこだわり、妥協を許さなかった。ワンマンも良いとこだ。ローンチを駆け抜け一緒に闘ってくれた妹をはじめ、無理しか言わないわたしに根気強く、見捨てることなく一緒に服を作ってくれたらメーカーさん、工場。周囲を巻き込んだ。失敗など許されない。
しかし、中国情勢のトラブルもあり、服作りのスケジュールが大きく崩れた。例えるなら、1年かけて大切に育てたお米が、台風の竜巻に飲まれたイメージだ。
商品の絶対的自信に対して、反省しかない運営。人員も足りなかった。
思い描くのは、こんなものじゃない。もっと上手くやれた。素直に成果を喜べないわたしは、やっぱりわがままだろうか。
そもそもの、立ち上げの経緯をお伝えしよう。
今思うと、何をどう考えても、この仕事しかなかった
痩せ型でも着こなせるゴルフウェアがなく、10年以上悩んでいたこと。高いゴルフウェアにストレスを感じていたこと。「ゴルフ界にZARAが欲しい」と思ったのがきっかけである。
幸い、服飾経験があり、市場製品より安く、上質なウェアをつくる確信があった。新卒で入った大手広告代理店では、モノの売り方を学んだ。高校大学はゴルフ部出身、消費者視点で課題を解決する商品をつくりつつ、モデルも兼任できる。ひとりで全部完結できると思ったが、やってみると、膨大なタスクに飲まれたのが現実だが。
海外旅行が大好きなので、コンセプトはGLOBAL。毎コレクション、実際に訪れた都市をテーマにすることに。
ターゲットは、細身の痩せ型、低身長・小柄な女性。
キャリアも、趣味も、自分のコンプレックスまでも。あらゆる経験を活かしてブランドをつくった。エースをつくるために、今まで生きてきたんじゃないかと思うほどだ。
なんでそんなに仕事を頑張れるの?
一緒に仕事する人方によく聞かれる。藤澤さんってほんっと頑張りますよね!なんでですか?と。
楽しいから。仕事が好きだから。見たことのない世界を若いうちに見たいから。好きなことをできる自由な時間とお金が欲しいから。
それと、もうひとつ。憧れの存在である。
仕事がデキるとにかく優秀な人だ。考え方やスタイルがとても好きで、働く面白さを、仕事の真髄を聞いた大学生のわたしには、その全てが刺さった。
仕事を頑張ることが、わたしの人生において確固たる軸となった。
影響を与えてもらった分、わたしも人をインフルエンスしたいと考えるようにもなった。だから頑張る。自分との約束だ。
冒頭述べたように、わたしには何もない。あるとするなら、出逢いに強運なことと、思いやりくらいである。
経営指針としては、迷ったら「人として正しいか?」を大切にしたい。
エースでレアなブランドに、きっと成長させてみせる。
これまで得た全ての出逢いに心から感謝するとともに、一層努力したい。
22年の抱負
人を惹きつける存在になれるよう身も心も磨く。
ヘルシーに、過去一番働く。
強く逞しい女性になる。
ACEANDRARE 藤澤桃子
*ニュースリリース
*エースについて
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