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その苦痛に名を与えよ。

季節の変わり目に起きやすい頭痛やめまい等を、最近では「天気痛」と呼ぶらしい。

そのように、名もなき症状だったものに名が付いたり、知る人ぞ知る病名の認知率があがることはいいことだと思う。

若い頃、春先に謎の鼻づまりに酷く悩まされたが、それは後の国民病「花粉症」だった。花粉症というワードで共通認識されるようになる事が私はありがたかった。

「発達障害」とか「HSP」とか、もちろん軽々に思いつきで使っていい言葉ではないが、しかし、そのようなワードが流布し認知されることは、多くの人にとってありがたい事ではないかと思う。

「天気痛」も、症状としては兼ねて多くの人が悩まされてきた病気だと思うが、これまでは「低気圧が近づくと決まって酷い頭痛がして」とか説明調にしか伝えられなかったものが、「天気痛」という分かりやすいネーミングのおかげですんなり共通認識される。

近年、そうしたネーミング力によって、病気に限らない不安や苦痛を、外化して認識を共有化しようという試みが色々と進んでいるようで、嬉しい傾向だと感じている。


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