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格好良さ、もとい、かっこええとは(的な)🌹

オープンカーを見た、先日のこと。
我らがなんの変哲もない大阪の端っこの街にて、日暮れ頃に。
オッサンがひとり乗っていた。
信号で止まった瞬間、オッサンは欠伸をひとつした。
そのまま信号が青になり、オッサンはぶろろろろーっと去っていった。

たまに見る。
なんの変哲もない街の中で浮いているみたいなオープンカーだかスポーツカーだかを。
乗ってるのはイケメン、ということはあまりない。
韓流スターもハリウッドスターも野球選手もオカダ・カズチカ(ランボルギーニだっけフェラーリだっけ?)も見ない。
オッサンかイキリ(大阪弁で言う気取りやキザ)が多い、気がする。

あれどうなん? かっこええん?

夢なのかな。オッサンの夢。うんうん。

でも、どうなん?
あの車でコンビニとか行くのかな。
駐車場に止めてコンビニで百円のコーヒーとか買ったり、餃子の王将とか行くのかな。
そもそも車に乗らない免許も持っていない人間が言うのはおかしいが。

知人にスポーツカー所有のアニキがいる。何人かいるけど、そのひとりが言っていた。

「これで酒屋に買い出しとか行かれへんわー」

だから自転車で行くらしい。

そんなアニキにいつぞや偶然遭遇したこともある。

ぼーっと歩いていたらとんでもない高級車がびゃーっと来て、
運転席のにいちゃんがこちらに向かって「よッ」みたいに片手を挙げた。
のは一瞬で、去っていった。
思わず、聞こえているのかいないのかわからないけれど、「わあー! カッコイー!」と叫んだ、叫んでおいた。
それは全く嘘の気持ちではないのだけど、
すごい音をさせながらアウトバーンじゃなくて駅前のイオンの前を疾走して行ったアニキの姿が見えなくなると笑いが止まらくなった。

かっこいいはカッコワルい。カッコワルいはかっこいい。
粋でありたいが粋になるのはむつかしい。
タフでなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない。

若い頃、フィリップ・マーロウだのあの手の男に痺れ憧れていた(りもした)。
どっかで会われへんやろかキャー、とか、己もなりたやあのように、とか思っていた。
でも、歳をくうにつれ、別のことを思うようになった。
「ずっと一緒におるとホンマにうっとーしーやろーなー」
そして何より「あの手の男って生きづらいやろーなー」
いや勝手に思うだけ。「生きづらいんとちゃうかなー?」

でもなぜか私のまわりには不思議なことに
なぜかいつもマーロウ的な人たちが居たりして、
それもなんだか少なくはない。えー。もー。そして、わー。

大人のあそびか、それとも、大人になれないやつらのなにかなのか。

きっとどちらもであり、どちらでもないのかもしれない。
マーロウになりたくてマーロウぶるもマーロウの出来損ないなのかもしれなくて、
でも、愛しきその出来損ないは、きっと、
もしかしたらマーロウよりもマーロウで、かっこええ、
と、思ったりもする。ほんまに。

なんそれ!

あ、これ、ZAZYのギャグ。

今年のR-1グランプリで、
お見送り芸人しんいちに決勝で負け、
テレビカメラが回っているにも関わらず
悔しさを全く隠しもしなかった隠せなかったZAZY、
私は、かっこいいと思いました。とても。

春樹村上によると
例のセリフの訳は
「厳しい心を持たずに生きのびてはいけない。優しくなれないようなら、生きるに値しない」
なのだとか。

わー!


つまりは、皆、皆、かっこええ。
いや、マジで。かっこええし、かわいいし、皆アホ(大阪弁でいう最強最高のいい意味の言葉)。

どうぞ、皆、ほんまに色々無理なく。御身大切に!




最近の私は、
いっちゃんかっこえーのは、
もしかしたら高田純次(的な)じゃないか、とも、結構本気で思ったり、も、しています(笑)

(でもマーロウには会いたいです!)

◆◆◆
以下は、ちょろっとですがいつもの自己紹介 。
と、苦手なりにもSNSあれこれ紹介、連載などなどの紹介!!も。
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大阪の物書き、中村桃子と申します。 
構成作家/ライター/コラム・エッセイ/大衆芸能(旅芝居(大衆演劇)やストリップ)や大衆文化を追っています。
普段はラジオ番組の構成や資料やCM書きや、各種文章やキャッチコピーやら雑文業やらやってます。
現在、lifeworkたる原稿企画2本を進め中です。
舞台、演劇、古典芸能好き、からの、下町・大衆文化好き。酒場好き。いや、劇場が好き。人間に興味が尽きません。


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秋。体も気持ちもしんどくなりがちやけど。皆、無理せず、どうぞどうぞ、元気でね。


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